トラベルジャーナ

現地取材サイト! 関東・甲信越・静岡のおすすめ&穴場観光地。ブラタモリ情報も日本一。

埼玉・群馬・長野・新潟(ランチ・観光) 東京都(ランチ・観光)

北陸新幹線 勝ち組はどの駅?経済効果とGW混雑状況予想

2016/01/19

「北陸新幹線の金沢開業は長年の悲願。100年に1度の節目」石川県知事の発言です。石川県、富山県の盛り上がりを尻目にいまひとつマスコミに取り上げられないのが飯山駅、上越妙高駅、糸魚川駅の「途中3駅」。今回はこの3駅を中心に勝ち組を探してみました。

北陸新幹線 勝ち組はどの駅?経済効果とGW混雑状況予想

広告
新着・おすすめ記事
 

トリバゴ? 楽天トラベル?
トリバゴ検証&使ってみた

痛いほど分かっている新幹線の駅ができただけでは変わらないということ

かつては新幹線の駅ができることはその町の発展が約束されたイメージがありました。例えば1982年に開通した上越新幹線。新潟県内には4駅がありますが、駅のある多くの自治体で人口が増えています。

2000年と1980年を比較した人口の増減率

新潟市(新潟駅)10.3%増加
長岡市(長岡駅)7.2%増加
三条市(燕三条駅)1%減少
湯沢町(越後湯沢駅、ガーラ湯沢駅)4%減少
大和町(浦佐駅)8%増加

県全体の人口がこの間1%増とほぼ横ばいにも関わらず、新潟市や長岡市は人口を増やしています。

浦佐駅

意外な健闘を見せたのが「浦佐駅」のある大和町です。浦佐駅は写真のように裏手とはいえ駅前は何とものんびりしており「負け組」に見えますが、実際には進学校の新潟県立国際情報高等学校を誘致するなど努力が実っているようです。

しかしながら浦佐駅にしても1日の乗降客数はわずか651人。同じ上越新幹線の上毛高原(767人)、境遇が近い長野新幹線の安中榛名駅(270人)などと並び、山間部の立地では新幹線が来ても決して安泰ではないということを示しています。

※数値は2013年、JR東日本

北陸新幹線では飯山駅、上越妙高駅、糸魚川駅が「負け組」になりうる駅

北陸新幹線は長野駅から富山駅の間は、山脈や海に囲まれた狭小な土地を縫うように走ります。この区間に飯山駅、上越妙高駅、糸魚川駅があります。

どの駅も、安中榛名駅の二の舞は避けようと考えていたはずです。実際に飯山駅周辺で飲食店を構えるご主人は「そういえば安中榛名駅のことは聞いたことがある」と口にしていました。役所サイドが説明会や研修会で触れたのだと思います。

今回は開業したてということで、この3駅を以下の3項目で点数化してみました。

①駅舎の訴求力やインパクト 5点満点
②駅構内で町が訴えたいことがダイレクトに伝わるか 5点満点
③町の人の意気込みや熱意、名産品の準備はどうか 5点満点
④駅周辺の工事の進捗状況はどうか 5点満点
⑤町そのもののポテンシャルはどうか 5点満点

 

※開業から春休みまでの混雑状況

東京、糸魚川の区間内で10回近く乗車しましたが、「かがやき」、「はくたかとも余裕がありました。全車指定席のかがやきは直前でも指定券が取れる状況でした。はくたかは、指定席、自由席とも空席がありました。ただし、長野駅からの夕方から夜にかけての上りのはくたかには混雑も見られました。GWは気候も良くなりもう少し混雑すると思われます。駅単位でいうと、上越妙高駅が意外に利用されており、糸魚川駅、飯山駅は余裕がありました。

※GWの混雑予想(あくまで予想ですのでご了解ください)

5/2(土)「かがやき」は終日混雑しそう。
5/3(日)憲法記念日 午前の「かがやき」は混雑しそう。
5/4(月)みどりの日
5/5(火)こどもの日
5/6(水)振替休日(憲法記念日の振替日)終日「かがやき」は混雑しそう。「はくたか」も東京、長野間は自由席への始発駅乗車か指定席が無難。

広告

上越妙高駅を取材し採点してみました

①駅舎の訴求力やインパクト 4点/5点満点

上越妙高駅 展望スペース 絶景スポット

上越妙高駅には駅直結の大展望スペースがあります。晴れていれば遠く妙高山まで見ることができます。しかも駅前には大量の桜を植樹。桜が咲くころには日本屈指の名駅になることは間違いありません。「忘れられない駅」というコンセプトがあり、駅全体のデザインが丁寧。夜に訪れても印象深い駅となっています。

②駅構内で町が訴えたいことがダイレクトに伝わるか 5点/5点満点

上越妙高駅は構内の観光案内所があまり自己主張しておらず、最も目立つのが上述の展望台。山岳景観を観光の主題としていることは一目瞭然で分かりやすいメッセージとなって伝わってきます。ちなみに駅前の遺跡はやや残念な観光地と言われそうです。それを前面に押し出していないところもセンスがあります。

③町の人の意気込みや熱意、名産品の準備はどうか 4点/5点満点

リズリズプリン 上越市

上越妙高駅は、北側にある上越市の名産品については「メイドイン上越認証品」として外部の審査員がセレクト済み。地元でよく見かける名産品も選外となっていることがあり、かなり厳しい基準のようです。写真の米を使った「Riz-Rizプリン」、小泉元首相のお墨付きの旧牧村「どぶろくフロマージュ」、地元で圧倒的な支持を誇る「小竹のサンドパン」など何を選んでも外れがないようになっています。北陸新幹線上越妙高駅 地元民もおすすめの名産品、お土産(みやげ)10選 

その反面駅周辺の活気には欠いています。

④駅周辺の工事の遅れはないか 2点/5点満点

駅東口側に開業に合わせて整備するはずだったコンテナを使った商店街フルサット。開業後、影も形もない状況です。テナントへの応募が十分でなかったのでしょうか。この状況だと、東口に予定しているショッピングセンターやマンションを備えたツインタワーも幻になるかもしれません。

⑤町そのもののポテンシャルはどうか 4点/5点満点

上越妙高はその名の通り上越市と妙高市を代表する駅です。上越市では高田駅や直江津駅が観光地となります。高田駅は何といっても再建された高田城の三重櫓ががっかりに属するもので、公園としては素晴らしいのですが難しい面があります。お土産以外の名物の食べ物づくりも弱いです(高田駅周辺ではうどん店、とんかつ店、ラーメン店が話題になる)。

一方妙高市側は現状だとスキーに頼りすぎている面はありますが、高原や温泉に恵まれており打ち出し方一つだと言えます。

広告

糸魚川駅を取材し採点してみました

①駅舎の訴求力やインパクト 5点/5点満点

糸魚川駅

大糸線の名物だった車庫を取り込んだ建築。

大糸線待合室 糸魚川駅

糸魚川駅はいつのまにこんなものを作ったのかと思うほど力が入っています。写真の大糸線の人気車両を整備した待合室(汽車内のいすに座ることができます)のほか、糸魚川駅周辺をモデルとした鉄道模型のジオラマや子供用にプラレールの展示と非常に凝っています。新幹線、大糸線、えちごトキめき鉄道、バスをひとまとめにした発車時刻案内など非常に工夫されています。

②駅構内で町が訴えたいことがダイレクトに伝わるか 5点/5点満点

糸魚川駅 世界ジオパーク

従来の訴求ポイントだった「ひすい」(希少な岩)「親不知」などを訴えず、全て総まとめにして糸魚川ジオパークの1点を明確に訴えています。世界ジオパークは世界遺産のように審査があり日本では「糸魚川」「洞爺湖有珠山」「隠岐」などわずか6か所。アルプスのすそ野に町があり、土地がすぐに海に落ち込む特異な地形や、東西日本の地質的な境界線であることを全面的に押し出し、あらゆる観光地をその観点から解釈し直しています。北陸新幹線糸魚川駅 周辺観光とおすすめランチ、食事完全ガイド

③町の人の意気込みや熱意、名産品の準備はどうか 2点/5点満点

昔からの海の景勝地や神社にもジオパークとしての解釈を説明した案内板が設置されるなど、新幹線開業までにかなりの準備が整えられています。その反面名物として決めたはずの「ジオ丼」の採用店が少なかったり、金額が高いなど町の取り組みとしてはまだまだこれからです。ホテルサービスの水準もこれからというところです。

④駅周辺の工事の進捗状況はどうか 5点/5点満点

上越妙高駅、飯山駅は開業時に工事中の箇所を相当残しましたが糸魚川駅はほぼ完了しています。

⑤町そのもののポテンシャルはどうか 5点/5点満点

糸魚川温泉 露天風呂

糸魚川温泉の様子

山、海、温泉をすべて備えているためそのポテンシャルはもともと高いのですが、岩石、地質、登山などやや間口が狭い地域も世界ジオパークとして解釈し直すことでその価値を最大限に引き出しています。「海」に関しては、能登方面に比べると海岸線に変化が乏しいのですが、「拾える石ころの種類日本一」(糸魚川駅周辺の海岸)と打ち出すなど光の当て方が巧みです。

飯山駅を取材し採点してみました

①駅舎の訴求力やインパクト 2点/5点満点

駅舎は悪くないですが、上越妙高駅や糸魚川駅よりはインパクトは落ちるでしょう。多少改装した長野駅と同程度です。

②駅構内で町が訴えたいことがダイレクトに伝わるか 2点/5点満点

飯山駅 構内

飯山駅で最も目立つのはカヌーの展示や登山の備品の販売。確かに斑尾高原のラフティング、グラススキー、パラグライダーやトレイル(山歩き)は大きな魅力ですが、間口が狭いものを前面に押し出すのは疑問です。日本人の場合、景観、食べ物、温泉が観光地に求める三大要素ともいえ、山岳スポーツやトレイルは相手を選びます。

しかしながら、飯山の人に聞いてみると実際のところ「日本の原風景」として押し出すことになっているそうです。駅には菜の花のプランターがたくさんありましたが、それだけで日本の原風景というメッセージを読み取るのは困難。観光案内所を改装して「日本の原風景」を訴えてほしいところです。ただし、日本の原風景のイメージは人によってかなり異なるもの。

信州の山奥は奥が深い、どこまで行っても律儀な信州人の跡が存在し、それがまた、ただの自然そのものよりも人の心に訴える懐かしい風景として目に写るのである。誰もが無意識の内に持っている人間としての基本的な暮らし方の理想。そういったものが信州の田舎には色濃く保存されている。(南木佳士)

このレベルの原風景を言うなら深すぎて、すべての旅行客への浸透は困難です。

③町の人の意気込みや熱意、名産品の準備はどうか 2点/5点満点

飲食業の接客サービスやメニューの充実が不十分でせっかくの新幹線駅を迎える態勢はこれからという雰囲気です。飯山駅周辺は寺の町でもあります。町の人から各寺院は朝だけでなく観光客やビジネス客がいる夕方ごろにも鐘をついてはどうかという提案があったそうですが、長年の習慣から採用には至っていません。平家物語の冒頭に「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」とあるように、寺の町まして日本の原風景を訴えるなら交代制でも良いので鐘はついて欲しいところです。ちなみに鐘は自動で突く機械もあります。ブラタモリ 2015年1月3日(築地)内容と解説

④駅周辺の工事の進捗状況はどうか 4点/5点満点

上越妙高駅よりは進んでいます。しかしながら、駅前一等地にスーパーを建てるのはどうかと思います。これは地元の人も違和感を述べていました。全体として飯山駅の開発は行政主導で進みすぎているかもしれません。市長が「飯山のことは私に任せてくれ」と率先して動いているのは素晴らしいことですが、商店主の意識が変わっていかないと発展は難しいでしょう。

北飯山駅

「新幹線頼みの地域活性化に期待しちゃいけないんだ。自分たちで、高校生の私たちが、まず地域に残って頑張らなくちゃ」

北飯山駅のノートにあった高校生の書き込みです。新幹線の駅ができただけは人が来ないのは事実。迎える人々の意識が変わることが必要で、それが飯山に仕事を生み彼ら高校生を飯山に残す第一歩になるはずです。

⑤町そのもののポテンシャルはどうか 5点/5点満点

7214fcdd44193f47d41a4e023110ecbd

出典:http://blog.goo.ne.jp/konti526

斑尾高原、阿弥陀堂、戸狩温泉、菜の花公園、なべくら高原手前のブナ林などかなりのポテンシャルを持っています。飯山駅周辺の寺院も価値があります。

結果発表

上越妙高駅 19点/25
糸魚川駅 22点/25
飯山駅 15点/25

観光は産業の一部に過ぎませんが、この結果から北陸新幹線の経済効果を最も引き出しそうなのは糸魚川駅かもしれません。しかしながら、3駅とも行政または一部資本が先行して盛り上げているのが現状。鍵を握るのは地元の人の意識です。

北陸新幹線特集

北陸新幹線 はくたか号 上越妙高駅

写真 (4)

北陸新幹線飯山駅 地元民おすすめの観光、旅館、ホテルガイド

上越妙高駅の絶景スポット 観光、ランチ、食事、駐車場、レンタカー オールガイド

北陸新幹線上越妙高駅開業 おすすめの名産品、お土産10選

北陸新幹線上越妙高駅からすぐの高田駅 観光(高田公園)、安いランチ、食事のおすすめ

北陸新幹線糸魚川駅 周辺観光とおすすめランチ、食事完全ガイド

北陸新幹線糸魚川駅 世界ジオパーク認定 観光・温泉・宿泊・ホテル全ガイド   

北陸新幹線飯山駅 上越妙高駅 糸魚川駅 新旧電車(鉄道)巡りの旅

 

 

-埼玉・群馬・長野・新潟(ランチ・観光), 東京都(ランチ・観光)