北陸新幹線開通でアクセスが便利になった長野・新潟にまたがる長大ローカル線が飯山線です。長野駅(正確な始点は豊野駅)から北陸新幹線の飯山駅を通り、上越線の越後川口駅へ。「信濃」から「越後」まで3時間かけて千曲川(信濃川)沿いを進むのが飯山線です。北陸新幹線の旅行や青春18きっぷの旅行としておすすめです。
渓流ローカル線 飯山線の旅 観光と車窓案内
出発地は長野駅か飯山駅
飯山線の正式な始発駅は豊野駅。しかし多くの列車が長野駅始発となりますので長野駅からの乗車も便利です。長野駅~豊野駅の間はローカル私鉄であるしなの鉄道線となるため、東京方面などから通しの切符は購入できず、青春18きっぷもこの区間は使用できません。
長野駅停車中の飯山線車両。飯山線のホームは軽井沢~長野を結ぶしなの鉄道線南しなの線と共用。同じホームの北側を4番線(飯山線、北しなの線)、南側を南しなの線と使い分けます。長野駅から千曲川と出会う立ケ花駅までは、内陸の人口が多いエリアを通るため朝夕は混雑します。
もし並ぶ場合は先頭車両です(2両目は利用者が減る戸狩野沢温泉駅で切り離し)。また車窓は断然進行方向右側の1人席のボックス席側です。
飯山線の車窓は右側千曲川(信濃川)がメイン
立ヶ花駅で多くの乗客が降り、千曲川と出会った飯山線世界有数の豪雪地帯として有名な津南駅のひとつ先、越後鹿渡駅付近まで川沿いを走ります(1時間40分程度)。この間長野から乗車の場合は右側が千曲川となります。森宮野原駅より東は新潟県に入りますので名称が信濃川に変わります。
飯山駅から乗車しても川の景色はほとんどまるごと見られますので、長野駅(豊野駅)からの乗車にこだわる必要はありません(全線乗車を目指す場合を除く)。車窓の撮影チャンスは多くありますので失敗はあまりないと思います。自然な渓流風景を撮影するか橋を入れて撮影するかのどちらかでしょう。
飯山駅~東飯山駅は途中下車もおすすめ
飯山駅は新幹線開通で整備されています。春は駅構内が菜の花のプランターでうめつくされます。構内には飯山市が力を入れている登山(トレッキング、サイクリング)道具などを展示、販売するコーナーもあります。
飯山駅周辺の観光で短時間で徒歩でという条件なら寺町見物がおすすめです。飯山駅を出て左に曲がり線路沿いを進みます。途中線路を渡ります。基本的にはまっすぐ進むだけなので地図がなくても結構です。ところどころにお寺があります。
飯山駅の観光案内所ではスタンプラリーシートを購入できます。飯山駅~北飯山駅沿いに寺は集中していますので、10箇所のスタンプを集めるのは、学生や若い人なら1時間半程度でも不可能ではありません。北飯山には農民などを題材にした人形の博物館もあります。
寺町、人形の博物館以外の観光地は、バスや車でのアクセスとなります。
詳細 ➔北陸新幹線飯山駅 地元民おすすめの観光、旅館、ホテル、露天風呂ガイド
飯山駅から戸狩野沢温泉駅まではローカル線らしい田園風景
飯山駅を過ぎ市街地を抜けると戸狩野沢温駅付近まで田園風景が広がります。
戸狩野沢温泉では降車する客が多く、1両を切り離すことがあります。その場合停車時間が長いのでホームに降りることもできます。1両切り離しでさらにローカル線らしくなります。
飯山線は単線のため上り列車との交換もときどき行われます。戸狩野沢温泉から戸狩温泉まではバスで10分程度。立ち寄り湯もあります。スキー場がメインで民宿中心の温泉地です。戸狩温泉から少し離れたなべくら高原は➡ブナの原生林(外部サイト)が有名です(野沢温泉もブナを売りにしていますが、全国的に有名なのはなべくら高原)。
一方野沢温泉までは車で20分ほど。バス便は飯山駅発に一本化され廃止となりました。野沢温泉にはロープウェイがあり銭湯めぐりも可能です。
豪雪地帯の車窓は屋根を観察
津南駅付近は世界有数の豪雪地帯。瓦屋根はほとんどなく写真の様な金属製の屋根が目立ってきます。この屋根は表面がつるつるとしており少々の雪なら滑り落ちていきます。よく滑るため雪かきの際には、屋根を踏まずに作業します。金属屋根のほか、急角度の尖った屋根もあります。
気象庁気象統計情報をもとにした2014年までの深雪記録。飯山線沿線が3箇所も含まれます。
1位 守門(新潟県) 463cm
2位 津南(新潟県)416cm
3位 肘折(山形県) 414cm
4位 十日町(新潟県) 391cm ➔ 十日町駅ランチ、ホテル、観光のおすすめ
5位 高田(新潟県) 377cm ➔ 高田駅の観光、ランチおすすめ
6位 小出(新潟県)363cm ➔ 小出駅/おすすめのホテル、ランチと観光(新幹線建設の謎)
7位 関山(新潟県) 362cm
8位 湯沢(新潟県) 358cm
9位 野沢温泉(長野県)353cm
10位 安塚(新潟県)350cm
車窓は信濃川を渡り十日町市街へ
越後鹿渡駅を過ぎると飯山線の列車は信濃川の左手から右手に渡ります。その後は信濃川から離れます。左手に川沿いの耕作地が広がり景色が開けてきます。
十日町駅の一つ手前の土市駅。車窓からユニークな駅舎が見えます。
十日町駅。夕方は高校生の乗車が多く閑散としていた車内が活気づきます。新潟県はクルマ社会。鉄道を利用するのは学生、お年寄り、旅行者がメインです。十日町は芸術の町として売りだしており町なかに彫刻が多くあります。ラーメン店も多数。
終点越後川口駅はローカル線らしい駅
ワンマン運転のため運賃表があります。長野駅から2100円、3時間かけて越後川口駅に到着。
越後川口駅は飯山線の終点ですがかなり閑散とした駅です。ほとんどの乗客が上越線に乗り換えます。越後川口で宿泊の場合、駅から30分歩きますが眺望の良い露天風呂がある➔えちご川口温泉 えちご川口ホテルサンローラ(楽天)がおすすめです。ビジネスホテルより少し高い程度。
以上が渓流沿いのローカル線飯山線のご案内でした。
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