
都内や首都圏の駅やデパートなどで不定期に開催される「ご当地パンフェスタ」。
似たイベントが多いですが「ご当地パンフェスタ」は、比較的ホンモノが多くおすすめです。このページでは、おすすめのパンを紹介します。
2025年2月創設のページです。紹介数は順次増やしてゆきます。
3/10現在開催中(最終日は短縮あり、日時によって品ぞろえが異なります)
①3/3~3/14 大宮駅 東西自由通路10時〜21時
※おおむね首都圏・関東・東北・静岡エリアで最大3か所前後(北は秋田、西は浜松で開催実績あり)、関西・西日本で最大1か所のようです。(公式X(Twitter)がありますが、告知しない会場もあります。当サイトでは調査して表示)
「ご当地パンフェスタ」とは?
駅やデパート、ショッピングモールにて、ワゴンで数個の島を作って期間限定でパンを売り歩くナゾの集団。1か所のスタッフは3人くらい。恐らく3~4隊前後の組織で、うち1隊は関西も回っている様子だが、公式サイトを作っていないので実態は不明。
チョコブリッコ(札幌市)

「チョコブリッコ」
・日糧製パン(札幌市)が1987年に発売。
・ネーミングと包装紙のインパクトが特徴。ブリッコのキャラクターは「チョッコちゃん」という名前で、現在3代目。初代は松田聖子さんをイメージしたという説有力。
・1987年は、当時ブリッコ(かわいい子ぶるという流行語)と言われた松田聖子さんが結婚後、復帰を遂げた年でやや人気落ちの時期(結婚前の最後の曲「ボーイの季節」は聖子さんとしては控えめの約35万枚)。根強いファンがデザインしたのではないか?
・240円で購入。北海道(青森の一部)での相場は100~150円。
VIPルームが格安の「公共の宿」

チョコレートは、カカオ少なめの準チョコレートですが、フルコーティングのため分量はかなり多いです。溶けづらく、手には多少つく程度。
中身のスポンジは、ココア味のロールケーキとほぼ同じ。クリームは、北海道らしいこだわりか「ホイップクリーム」と名乗っていますが、分量が少な目で質は分かりづらく、よくあるロールケーキのクリームと考えておけば、間違いないです。
全体としては、菓子パンではなく、完全にお菓子。ロールケーキの材料を、巻かずにチョコでコーティングしたイメージです。甘さは、さほどくどくなく、ときどき食べても良いかなという味でした。冷凍すると、さらにおいしくなると言われています。
人間失格 カステラサンド(青森市)

「人間失格 カステラサンド」
・青森県の工藤パンが太宰治の生誕110周年を記念し、2019年に発売。
・パッケージは文庫本風。中身のパンは単行本とほぼ同じ大きさで、18.5×13cm。
・値段の相場は200~300円前後。今回は360円で購入。約671kcal。
・工藤パンは「イギリストースト」など、地元青森で人気がある。

姿かたちも、あまり似たものがなく、自己主張が大きいです。
味は大合格! カステラというよりは、パンに近い風味ですが、カステラ感も十分にあります。昔風のパンと言っても2019年発売で、甘さは控えめ。全国のスーパーに流通しているパンの場合、素材に限界があるように思いますが、こちらはかなり自然な風味で、良心的な作りを感じます。ルヴァン種を使用とのこと。やはり奇をてらっただけの商品では長続きしないようで、中身が伴った商品。
食事よりはおやつに向きます。とにかく大サイズですので、食べ盛りの子どもでも2人分はあります。大人なら4人でシェアでも大丈夫(1人あたりの糖質は21.5g相当)。コーヒーによく合います。
都内のご当地パン
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八ッ橋あんパン(京都市)

「八ッ橋あんパン」
・山一パン総本店(京都市南区)が製造発売。市内4店舗(うち2店は伏見桃山城に近い)。
・「生八ッ橋を丸ごと包みはりました~」のポップ
・280円で購入。294kcal、炭水化物37.8(糖質量の目安)、脂質13.2g。原材料上位は小麦粉、粒あん、マーガリン。
・京都でもそこまでメジャーではないよう。

扇形、手のひら型のパンで、姿かたちはまずまず。パイ生地のような層も見え、もしかしたらと期待させる外観です。
パンは、デニッシュ生地で、オーソドックスで気持ちしっとり系。中を見ると、たしかに生八ッ橋が丸ごと入っています。一方でかなり空洞があるので少し驚くかも知れません。
食べてびっくり。生八ッ橋の味がしっかり分かります。パンが普通の分量なら、八ッ橋の味は埋もれていたはず。あえて空洞を大きくし、パンを少なめにしたことで、生八ッ橋の味や食感をそのまま楽しめる大発明です。ベースはあんぱんとも捉えられますが、デニッシュ生地ですので、あんぱんとは味も食感も、一味違います。
アベック(兵庫県加古川市)

「アベック」
・ニシカワ食品株式会社(兵庫県加古川市)が1980年代に発売。
・パンを半分に割る製法が特徴。クリームを挟み、チョコでコーティング。
・220円で購入。兵庫での相場は200円弱。糖質は51.5g
・兵庫県では定番で、地元のスーパーやパン屋によく見かける。

割ってみると、想像しなかったデニッシュ風の生地でした。
クリームは、レトロな味でチープな味。原材料にはフラワーペーストと書かれ、一般には小麦粉などと、油脂、砂糖を混ぜた素材です。
ブラックコーヒーと合いそうです。よい意味でのチープさ(ジャンク感)、昭和レトロ感を味わいたいときにおすすめです。
バラパン(島根県出雲市)

「バラパン」
・なんぽうパン(島根県出雲市)が1949年に発売。
・バラの花の形状が特徴。
・260円で購入。島根県での相場は200円弱。
・島根県では定番で、島根を代表する商品に育っている。

柔らかくふわっとしたパンで、耳の食感がアクセント。糖質感や重量感が少ない、穏やかな味のパンで、全体のサイズは大きめです。
最大のポイントは、中央だけに入っていると思っていたクリームが、帯状にずっと塗り付けられていること! クリームはフラワーペースト風(粉類、油脂、砂糖などで作る保存が効くクリーム)ですが、自然な風味で、ちぎったパンにつけながら食べると、楽しい気分が感じられ、味もおいしいです。
「シンプル」「優しい味」「日常食」「サプライズ」「遊びの要素」「お買い得感」あたりがキーワードとなるでしょう。
呉のメロンパン(広島県呉市)

「呉のメロンパン」
・昭和11年(1936年)創業の有限会社メロンパンが、同年に発売。
・紡錘形(ラグビーボール型)で、極めて重いのが特徴。
・320円で購入。広島県での定価は225円。
・呉市は海軍の重要な拠点。東洋一の軍港と呼ばれ戦艦「大和」を建造。

「持ったら分かる重厚感」とポップに書かれ、紡錘形(ラグビーボール型)も目を引きます。実際に持ってみると、想像の5倍くらいの重さがありました。
食べてみると、パンは……終戦直後の味? 普及品の小麦粉のベタッとした感じがあり、洗練された材料でふわふわにといういま流行りの路線の正反対。メロンの皮にあたる焦げ目は、甘食風の懐かしい味。メロンクリームは、古風な固めのカスタードに香料を混ぜた感じのレトロなもので悪くありません。
パン生地は評価が分かれそうですが、戦後すぐの小麦粉や糖質が珍しかった時代にはこういう味だったのではないかと想像させる唯一無二のもの。2・26事件当時の味、海軍兵が食べたかもしれない味。呉の歴史が詰まった、文化財級の貴重なパンでした。
都内のご当地パン
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