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JR各社キャラ 北海道・東日本・東海編

2016/01/19

【全国】先日ツイッターで「明らかになってきたJR各社キャラ」というツイートにRTやお気に入りが多かっため深掘りして記事にしてみました。

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JR北海道 機械オンチ」

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出典:毎日新聞

JR北海道ではよく知られているとおり事故が連発しています。代表的なのは2011年5月、石勝線で釧路発札幌行きの特急「スーパーおおぞら14号」がトンネル内で脱線し炎上した事故です。乗客は脱出して無事でしたが、大惨事につながる恐れがあった事故でした。事故の直後JRの運転指令センターは社内にとどまるように判断し、車掌もそう伝えましたが、乗客が自己判断で次々に脱出したもので、このとっさの判断がなければ死者が出ていたかもしれません。

その後2013年には函館線29ヶ所、室蘭線23箇所など合計97箇所のレール幅の異常が放置されていたことも明らかになりました。

JR北海道はJRのなかでは特に収益の悪い路線を多く抱えています。営業係数(100円の収益を得るのにかかる経費)は、次のように最下位となっています。

・JR東海70.8
・JR東日本82.4
・JR西日本89.6
・JR九州102.8
・JR四国127.9

・JR北海道135.9

出典:2012年刊行『最新鉄道ビジネス』

このように走れば走るほど赤字が膨らむという状況で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構から2011年12月以降数十億円の支援を受けています。JR全路線のなかには40ほどの黒字路線がありますが、JR北海道管轄は千歳線、海峡線、石勝線だけ。空港や青函トンネルの交通の要所を抱える千歳線、海峡線は、たまたま営業キロが短く黒字になっているだけです。札幌から釧路に向かう際、滝川、富良野周りでは遠回りなため、ほぼ特急専用として引かれ高速バスに対し圧倒的優位に立つ石勝線ですら営業係数が99.6と黒字というよりはトントンです。実質の黒字線は千歳線、海峡線だけ。

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出典:http://tu-repo.at.webry.info/201407/article_1.html

さらに言えば、海峡線に関しても、JR北海道は青函トンネルを所有せず第三者の機構に使用料を払うのですが、国策上大きくおまけされていますのでそれを差し引けば完全に赤字です。すると実質千歳線しかしっかりした黒字線はなく、もはや航空会社が余興として運行すべき路線になってきます。

ちなみに、国鉄の赤字ローカル線のなかで最初に廃止されたのは北海道の白糠線です。終点の駅名は線路がさらに北へ進むという希望をこめて「北進」でした。

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北進駅 出典:http://homepage1.nifty.com/sabakiyo/contents72omoidetetudou057hkd79tetudou001.htm

廃止当初は代替バスの路線図が時刻表に掲載されていましたが、ほとぼりが冷めたあと残念ながら消されてしまいました。

事故が多い理由は?

さて、上記のように事故が多いのはなぜでしょうか?

元国鉄職員によるとディーゼルエンジンが火を噴くような事態は、50年前のディーゼル導入初期の状況でありえないということです。一般には赤字のため車両・設備修繕費が削られ外注化も進んでいるという指摘が多いのですが、実はJR他社と比べて路線距離あたり車両・設備修繕費はほぼ同等です。

するとここまで初歩的な事故が起きたのは、人の問題と言ってもいいと思います。JR西日本の脱線事故にも言えることですが、確かに列車制御の装置などハード面も需要ですが、運行や整備に携わる人の教育と技術伝承が肝心だといえるようです。

そういう意味で現状、JR北海道は「機械オンチ」と名づけられています。

国鉄分割民営化の真の目的

JR北海道は、四国、九州とともに民営化の際に切り捨てられた会社とも言えます。国鉄の分割民営化は、表向きは国鉄職員の横柄な態度に嫌気が差していた国民の心理をつかみつつ「赤字だから活性化する」という説明がされました。

しかし実際には政治主導だった新幹線の建設費用を除けば黒字という試算もあったほどです。当時から共産党などは国民が運賃として投資し、国としてもかかわってきた貴重な財産を切り売りするものだと批判していましたが、多くの人は耳を貸しませんでした。

しかし実際には3島会社を捨てて身軽になったJR東日本は、共産党の予言通り東京駅を見る見るうちにデパートのように改造してしました。

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全国的にこういった事業をプロデュースしているのはすべて大手の事業会社で、昔からの駅前の店はテナントに入れず、客を取られて寂れていってしまいます。

そしてJR主力3社からのけものにされた、JR北海道も札幌の駅ビルを開発し、昔からの街中の店は客を奪われているという、のけ者がまたのけ者を作る構造になっています。

分割民営化によって、お客の立場からすると便利になった面もありましたが、国鉄として維持し国民の財産として育てる手もあったような気もします。ちなみに分割民営化当時は、多くの鉄道ファンは懐疑的でした(なかには青春18切符が使えなくなるのではというちょっと子供じみた反対理由もありましたが)。

そういったなか「社会派」を名乗っていた鉄道誌である「鉄道ジャーナル」が一貫して分割民営化の旗振り役に回ったことは記しておかなければなりません(ライターの種村直樹氏が連載で苦言を呈してはいましたが、基本的には国鉄関係者を招いて分割民営化後の魅力ある列車の話を毎号のように連載していました。登場した関係者はJRの幹部になっていきました)。

※「『鉄道ジャーナル』は、(中略)国鉄分割民営化が現実味を帯びてきたとたん、左翼の代弁者に成り下がった。」という見方がありますが、実際には毎号のようにJR幹部予定者の対談を組んでしました。

 

JR東日本 「御曹司

写真 (25)

JR東日本は東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線に加え、ドル箱の首都圏路線をもち営業係数82.4と好調です。首都圏の収益が高いのは、私鉄との競合が限定的だからです。

たとえば中央線は新宿から八王子間で京王線と激しい競争を繰り広げているように見えますが、実際には途中駅がお互いに離れすぎておりびっしりと競っているわけではありません。

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出典:サンリオピューロランド

一応互いに意識して運賃の比較などを宣伝していますが、関西の線路が絡み合うようにびっしりと併走する区間がなく実は少しのんきな部分があります(例えば青梅線の両数は過剰なのではないかという指摘もあります)。

また、全国でもっとも儲かっている線は赤羽線(通称埼京線の一部)で営業駅数は31.2のぼろ儲け路線です。特に混雑するのは朝は池袋駅のひとつ手前の板橋駅付近で毎朝乗客を押し込むアルバイトが多数勤務しています。下の動画は赤羽駅ですが、このあと十条、板橋で大量に乗車がありますのでまだまだ序の口です。

さて、親である国鉄から新幹線という遺産を相続し、競争がそれほど激しくない路線を多く持っている恵まれた状況からJR東日本は御曹司と表現されています。

この御曹司は、西と北から大量の乗客を積んだ新幹線が数分ごとに発着する東京駅を所有しています。上述したように、この駅を建設会社に依頼して改造し、商業施設をプランニングできる大手に依頼して勢いがある専門店を集めるだけです。国鉄だった時代は、駅舎や駅ビルは地元と負担をし合って建設し、テナントは地元の店が入ることが一般的でした。現在東京駅は、並みのデパートでは比較にならないほど面白い専門店が入っておりとても活性化しており便利になりましたが、中小の資本では参画が難し状況です。

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東京駅には恐らく数百の店舗があるが大手資本の店が目立つ

この御曹司はさらに隠し財産を持っています。「田町車両センター」といい、品川田町付近の一等地なのですが、今後宇都宮、高崎、常磐の3路線を東京駅まで延伸し、東海道線と直通運転することでこの車両センターを不要にし、その跡地を活用する予定です。跡地には山手線の新駅を作り、公園や商業施設が作られていきます。

実はこれには父で外務大臣だった安倍晋太郎(自民党)の御曹司、安倍首相も一枚かんでいるようで、オリンピックにあわせてこの一帯を盛り上げ海外から500ほどの企業や研究機関を招くプランがあるのです。もし成功すれば国際化に立ち遅れ気味の日本経済を立て直すきっかけとなり、最終的には雇用も増え国民にも波及効果がありそうです。これは広い目で見れば分割民営化の効果といえ、分割民営化にはやはりと影があります。

 

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JR東海 「守銭奴」

写真 (26)

JR東海の営業係数はJR東海70.8とJR東日本をしのぐ勢いです。大きいのが東海道新幹線で営業係数は67程度で赤羽線(埼京線の一部)の倍の経費がかかりますが、営業キロが実に100倍の553キロにおよび、30倍以上の利益を出しています。

JR東海の好調さは、分割民営化の際東海道新幹線を丸ごと所有することになったのが大きいと思われます(併走する問東海道線は熱海まではJR東日本で、米原以西はJR西日本)。中京圏だけでは経営は厳しかったはずです。トヨタ自動車の本拠地ということもありかなり道路が整備されており、鉄道を利用する習慣が、車がないと不便な地方並みになく鉄道経営は非常に厳しい地域です。

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広くて有名な名古屋の道路 出典:http://ayashi.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18

どの鉄道会社も通学客はもちろん通勤客も割引率が高すぎ収益には直結せず、昼間の切符による利用者が重要ですが中京圏はそのへんが厳しくなっています。ポイントになるのは黙っていても稼げる新幹線から入ってくる収入を、いかに在来線で浪費しないようにするか。

要するに守銭奴的な経営が求められています。

東京から東海道線を旅すると熱海以西で著しくサービスが劣化するのに驚くと思います。東京から熱海の間はJR東日本の管轄で車両は10両、運がいいと15両となります。さらに親切なのが、乗客が少ない先頭や最後尾付近は旅行気分が出てゆったり座れるボックス席が採用されていること。しかし、熱海を過ぎると突然3両編成になります(運がよくても6両)。

しかもすべてロングシートで東京の通勤電車の雰囲気。東海道線沿線は古くからの工業地帯で一定の人口を持っているため必ずといっていいほど混雑しています。これは確かに車両数を絞って本数を増やすという施策もあるのですが、どうしても京急、小田急などの競合路線がない区間ということで車両数をぎりぎりまで絞っている印象は否めません。

だから守銭奴のイメージがついてくるのです。

実際におなじJR東海でも名鉄との競合区間に入ってくると突然2人がけの豪華な座席になりますが、両数は6両前後と決して多いとは言えません。

営業係数が悪くない東海道線ですらこの有様ですので営業係数149程度と経営が厳しい飯田線(豊橋から長野県の辰野)ではさらに辛辣です。飯田線は観光名所を多く抱えていますが、もともといくつかの私鉄線を合体してできたつぎはぎ路線のため、駅数が多く路線も特急運転向けではありません。そのため駒ヶ根など非常によい観光資源があるのですが、高速バスに水をあけられている状況です。

したがって飯田線は地元客中心の形態にならざるを得ないのですが、やはり両数はかなり絞られています。昼間に乗車しても無人駅が多いため駅で車掌が清算にてんてこ舞いになり、なぜ車内で申し出ないのかと乗客に怒っている風景も見かけました。親方が守銭奴ですので、無理のある勤務になっているようです。

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飯田線駒ヶ根駅付近の風情ある街並み。

特に収益にならない高校生定期客には冷たいようで、朝の混在に不満を持っている高校生の声も聞きました(お年寄りなどには危険なくらい混雑しているようです)。

一面で経営努力もやはり評価はすべきです。特に一応と都市圏とは言え、歴史的に東海道線建設の輸送線だったこともあるせいか港近くに線を引きすぎた部分もあり併走の名鉄河和(こうわ)線に大きく水をあけられていた武豊線の大健闘です。すでに街並みやバス路線が名鉄中心に構成されてしまったなか、ディーゼルカー路線で営業係数121に持ってきたのは奇跡的だと思います。

 

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以上がJRキャラのまとめ(東日本エリア)でした。

明らかになってきたJR各社キャラ

北海道 機械オンチ

東日本 御曹司 ➡︎新幹線と都心で安定経営

東海 守銭奴 ➡︎東海道新幹線しか稼げずローカルは3両詰め込み。

このサイトの運営者が西日本は不得意なためいまのところ東日本エリアだけにしようかと思っています。長い文章でしたがお読み頂き有難うございます。

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