「いきなりステーキ」は立食形式の安いステーキチェーンで、銀座、渋谷、神田、六本木、赤坂、吉祥寺、新橋、新宿、錦糸町、池袋、市ヶ谷、大門、小川町、神保町、高田馬亜、池袋、浅草、蒲田、虎ノ門、幕張、南行徳、越谷、大宮、法善寺、難波、仙台に現在展開しています(2015年1月現在)。
いきなりステーキのランチ 肉質と味の口コミ/待ち時間少ない南行徳駅
きちんとしたステーキ300gをランチで食べるにはいくらかかるのか
オリコンのステーキ・レストランチェーンの顧客満足度ランキング(2014年)の結果は以下のとおり。ただしオリコンのランキングは、解答サンプル数の関係かかなり大手しかピックアップされないのであくまで参考程度と考えています。
1位 びっくりドンキー
2位 フォルクス
3位 ステーキのどん
4位 ステーキ宮
5位 ステーキガスト
これらのレストランでランチに300グラムのステーキを注文するといかほどになるでしょうか?(価格は取材時)
1位 びっくりドンキー … ハンバーグチェーンのためステーキの選択肢はほとんどありません(サイコロステーキがあるがグラム数は不明)。
2位 フォルクス … ランチではサーロインステーキ(150g)のパン(ライス)、サラダセットが1780円。300gの設定はありませんでしたが、概算すると3000円程度。ユニークなのはパン、サラダ、スープ(すべてバイキング形式)のみのヘルシーメニュー(980円)。
3位 ステーキのどん … ランチのカットステーキ(パン、ライス、スープはおかわり自由)300gで1830円。
4位 ステーキ宮 … 宮ロースランチは240gですが1880円(ライス、スープはおかわり自由)。脂肪分や軟化剤を注入した「インジェクション加工肉」を使用していますが、明記してあります。有効活用されていない和牛の牛脂を利用するのは悪くありませんが、食肉用軟化剤は添加物ですので当然副作用はあります。牛脂や軟化剤の業者側は「やわらか加工」「霜降り加工」といったイメージの良い表現を推奨していますが、宮では「インジェクション加工」とカタカナ語でわかりにくさはあるものの明記してあり良心的と言えます(軟化剤を避けたい場合は他のメニューを注文すればよいです)。
5位 ステーキガスト ・・・ 大判柔らかカットステーキランチは240gですが1349円。サラダ、カレー、ライス、パン、スープのバイキングが付きます。
上記は肉の質は一切考慮していませんが、ランチでステーキを300g注文するとすれば、ステーキのどんの1830円というのが典型的な事例でしょうか。肉の質や量を増すと価格が跳ね上がるため2~5位の各チェーンではパン、ライス、サラダ、スープのバイキングで満足感を提供できるように工夫しているようです。
千葉県南行徳に新規開店した「いきなりステーキ」
南行徳駅の基本情報
一般おすすめ度 D
旅マニアおすすめ度 C
・南行徳は大手町から東西線で20分前後。
・落ち着いた住宅地がメインだが、駅ガード下を利用した商店街に飲食店が多く競争も激しい(南行徳駅/取材による安いランチランキング)。
・駅の南30分ほどのところに沼地を利用した野鳥の楽園。
東西線の南行徳駅ガード下に登場した不思議な看板。「当店はハラペコでいきなりステーキ!」とだけ書かれています。
ランチメニューは1200円(ハンバーグなら1000円)。このサイトの趣旨は駅5分以内999円以下のランチ、食事ですので少し迷います。店内は全て立ち食い形式。
ランチ時間帯でないと、1g5.5円。300gだと1650円(ライス等別)とだいぶ高くなります。廉価なランチで挑戦することにしました。
店内は立ち食いですが内装にそれなりの高級感があり落ち着かない雰囲気ではありません。ただし混雑時は後ろのお客と触れるギリギリの設計になっています。肉は店内の「カット場」で切られ、炭火で焼かれます。
一般にステーキチェーンとなると客の方も1人2千円程度の予算を考え、ある程度気構えてやってくるはずです。そのため広めのテーブルでゆったりとした店構えが基本となり客の方もサラダバーなどのお代わりもあり1時間から1時間半は滞在することが多くなると思います。もちろんその分も価格に反映されています。「いきなりステーキ」では、広く余裕がある店舗、ソファータイプの椅子、広いテーブル、サラダやパンの食べ放題などの肉以外のサービス。そういった要素を全てカットして、単に良い肉をたくさん食べたいという需要を掘り起こそうとしています。
肉は300gですので十分な厚さであらかじめ4つに切られていました。焼き加減はレアで出てくるので、もう少し焼いたほうがよい場合は好みの焼き加減になるまで待ちます。いきなりステーキは「ぺッパーランチ」という廉価なステーキチェーンが展開している新ブランドです。そのためバターはペッパーランチが開発したニンニクやソースを混ぜ込んだオジリナルバターを使用しています。このバターはよい味を出しておりおすすめです。
サラダ、ライス、スープがつきますが、全くこだわりがなくサラダはかなり貧相です。満足度2位のフォルクスなどがサラダでも勝負しているのに対し、はっきりと差別化を打ち出します。肉で勝負するので、着席できること、座席や机が広いこと、長時間滞在できること、サラダやパンなどのサイドもおいしいこと、これらをすべてカットしたのはもう立派な「文体」であると思います。
※他の支店は混雑しているようですが、南行徳は駅自体の知名度も低く特に平日は狙い目です。
(注)「文体」……三島由紀夫が提唱する文学の概念。作家が生涯を賭けて伝えていく何らかの理念であり、それはこれ見よがしにアピールされず文章に溶け込んでいなければならない。「途中下車こらむ」は、優れた飲食店は「文体」を堅持している店と定義します。「文体」なき店、「文体」を装う店には辛口の場合もありますのでご容赦ください。
なおグループのペッパーランチは、2009年に11都府県23人の食中毒を出しています(厚労省発表)。また2007年に店長が女性客を誘拐監禁した事件を起こしています。食中毒はこのチェーンだけの問題ではありませんし、雇用にあたって危険人物を完全に排除するのも難しいのですが、一応記しておきます。
脂肪分や軟化剤の注入とは無縁と思われる良い肉が使用されています。
ステーキソースはにんにくやしょうゆがベースかと思われますが、恐らくワインが効いており肉にかけるとワインの香りが立ちこめます。肉を冷まさないようにとの配慮か魔法瓶で提供されます。
これはぜひお勧めしたいお店です。ステーキを提供するに当たって、広い駐車場、ゆとりのある居住性、サラダやパンの充実、長居することといった余計な要素をカットする。これは消費者が潜在的には抱えていてもそれに気づきにくいニーズをっ掘り起こす商法で、もの真似が出揃うまでしばらくの間独走できる方法です。おいしいステーキは食べたいがめったに行けないという消費者の心理をうまく探し当てた点が秀逸です。
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[…] ・ちなみに日本でインド人が多くすんでいるのは西葛西(江戸川区)。IT技術者が多いため大手町などへ出勤しやすい東西線沿線に人気があり、さらに大きな川が流れているため故郷のガンジス川と似た風情があることも理由のようです。しかしながら、はじめから西葛西に住むことは家賃の関係から難しく、多くの人は「南行徳」「原木(ばらき)中山」に最初は住むとのことです。南行徳はマイナーな駅のため、現在東京地区で行列になっている「いきなりステーキ」もあまり並ばないようです(「いきなりステーキのランチ 待ち時間少ない南行徳」より)。 […]