NHK番組・ブラタモリ石垣島編で、タモリさんが、石垣島の地形や地理、歴史に注目したスポットを紹介します。このページでは、ブラタモリ石垣島編のルート、内容、関連情報をくわしくご紹介します。(再放送・見逃し情報はこちら)
石垣島|ブラタモリ石垣島
ブラタモリは、沖縄県の南端にあり、台湾にも近い石垣島を訪ねます。川平湾からスタート。
石垣島は、八重山諸島の1つ。年間150万人の観光客が訪れます。石垣島の北西部にある川平湾は、石垣島はもちろん、沖縄に数ある離島の名所のなかでも、真っ先に名前が挙がります。エメラルドグリーンの海と白い砂浜が、人気の理由です。
八重山諸島は、多数の有人・無人島から成りますが、石垣島、竹富島、小浜島、西表島の4島が、代表的な観光地です(JTB観光名所300選)。
八重山諸島に属する名所
上の4島のほか、波照間島(日本最南端)、与那国島(日本最西端)、川平湾、宮良殿内(石垣島)、ヤエヤマヤシ群落(石垣島)、浦内川(西表島)、仲間川(西表島)が、JTB観光名所700選に選ばれています。
浦内川の風景(西表島) …西表島は砂岩や泥岩が主体の柔らかい地層。石垣島はどうなのでしょうか?
タモリさんは、小笠原諸島の海底火山の2021年8月の噴火による、軽石が流れ着いているのを発見しました。
ブラタモリ石垣島編のテーマは、「サンゴ礁は石垣島をどう育てた?」です。ブラタモリは、グラスボートで、 川平湾のサンゴ礁の様子を確かめます。
サンゴは、光合成が必要なため、光が届くところに生息します。サンゴが集まった地形をサンゴ礁と呼びます。
サンゴ礁が作った地形 海の深さとサンゴ礁段丘|ブラタモリ石垣島
世界中の海には600~800種のサンゴが生息しています。石垣島周辺の海は、うち約300種がサンゴが生息している、世界有数のサンゴの宝庫です。
石垣島の海岸線では、陸地から500m~1km程度の幅でサンゴ礁が発達し、広い所では約2kmにも及びます。石垣島の周辺の海は、階段状になっています。なぜこのような地形ができたのでしょうか?
岸を離れしばらく航海し、グラスボートの底のガラス張りから海をのぞくと、白く見えます。これは、サンゴの骨格が砕けた死骸です。水深は3〜4mとなります。
空撮写真では茶色く見える、さらに沖へ進むと、丸いテーブルサンゴ(写真)がたくさん見えます。テーブルサンゴは、光を効率よく吸収できるように、お互いに重ならないように生息します。
この付近は、水深が浅くなり、1mほどしかありません。サンゴは光を求めて、積み重なるように高く成長します。そのため、水深が浅くなるのです。サンゴが高く積み重なった場所を礁嶺と呼びます。
- 礁嶺 …サンゴ礁が積み重なった、1番高い部分。色は茶色。
- 礁原 …サンゴ礁が積み重なった部分(礁嶺以外)。色は茶色。
- 礁池 …サンゴ礁の死骸が溜まった、白い砂の部分。水深3〜5m。
※ラグーン(礁湖)は水深10m以上の場合です。礁池は、シャローラグーン(浅い礁湖)と呼ぶこともあります。
石垣島の西にある西表島は、砂岩や泥岩が主体。島の9割を占める原生林の根が島の形を守っており、平地は多くありません。
一方、石垣島には、沖縄県では沖縄本島に集中する「市」(石垣市)があるように、とくに南部には平地が広がっています。ブラタモリは、石垣市の中心を訪ねます。金城さしみ店(地図)付近をスタートしたタモリさんは、坂道を登り、巨岩が置いてある石垣市立石垣中学校を過ぎます。
しかし、中学の敷地が切れた辺りから、また下り坂となります。
なぜ石垣市には、微高地があるのでしょうか?
ここは、古いサンゴの礁嶺(サンゴが次第に積み重なって高くなった場所)の跡だったのです。これは、河岸段丘でも海岸段丘でもなく、サンゴ礁段丘と呼びます。タモリさんも初耳でした。
このサンゴ礁段丘が、石垣島の発展にどのように関わっているのでしょうか?
ブラタモリは、12万年前の礁池(サンゴの死骸が溜まった浸水がやや深い海底)にあたる、低い部分を訪ねます。水田が広がっていました。サンゴ礁は、石垣島に水田を作ることができる土地をもたらし、石垣島の発展につながったのです。
石垣島には、24万年前、12万年前、6千年前の礁嶺が存在します。上で紹介した、西表島とは異なり、珊瑚礁により、稲作や市街地に向いた土地ができたことが、石垣島の発展(人口の多さという意味)につながったのです。
- 24万年の礁嶺 …田畑として
- 12万年前の礁嶺 …田畑として
- 6千年前の礁嶺 …市街地として
また、山から流れてきた、泥や砂がサンゴ礁の下に入り込み、水が逃げることを防いだことで、水田に欠かせない、水の確保につながりました。
【石敢當はここに出ます】丁字路の突き当りにある「石敢當」とは!?
ブラタモリは、石垣市石垣を訪ね、サンゴ礁段丘が作った坂道を下ります。
ブラタモリは、丁字路の突き当りに「石敢當」を発見します。これは、何を意味しているのでしょうか?(地図)
これは、魔除けを意味しています。魔物は、通りを真っ直ぐにか進まないとされるので、突き当たりには、石敢當を置いたのです。
石垣の町づくりで風水が果たした役割
石垣市の町並みです。風水が役割を果たしたとは、どういうことでしょうか?
タモリさんは、石敢當が多い道が、何度も折れ曲がっていることに気づきます。なぜ道が折れ曲がっているのでしょうか?
北木山風水記には、道路は曲がっている方が良い(道路以曲為吉直為凶)と書かれています。なぜ、科学的な地理の指南書でもあった、この地の風水の書物に、そのような指示があったのでしょうか?
これは、台風の際の風雨の力を直線的に集めないために、道を曲がりくねらせるように、求めていたのです。
ブラタモリは、石垣が残された広場を集めます。琉球石灰岩のようです。ここは城跡なのでしょうか?
琉球石灰岩とは?
琉球石灰岩は、 沖縄県の土地の約3割を占める岩石で、150mの厚さに及ぶ場所もあります。ブラタモリでは、首里城の石垣などで紹介されています。
石灰岩 …サンゴや貝殻、有孔虫などが元になってできた堆積岩。
ここは、フルスト原遺跡と呼ばれ、600年前の集落の跡です。文献はなく、わからない点が多いのですが、石垣は、集落の防御を意識していたと考えられています。
集落は、サンゴ礁段丘の崖のふちに、複数が固まっており、この立地からも、防衛を強く意識していると考えられます。この頃は、海からやってくる敵を含め、さまざまな勢力がしのぎを削っていたのです。
石垣島は、民家の塀にも、琉球石灰岩を用い、趣向を凝らしたものが目立ちます。
ブラタモリは、エメラルドの海を見る展望台を訪ねます(地図)。24、12万年、6000年前のサンゴ礁段丘が見えます。沖の白波は、現在の礁嶺です。
海水温の上昇が進むと、サンゴ礁は将来、消失する可能性があります。石垣島を作ったサンゴ礁の歴史を見ることで、サンゴ礁の価値を考えてみる必要がありそうです。
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😎過去回ロケ地 完全収録
ブラタモリが、長岡→燕・三条→新潟市を、信濃川なしには語れない地域としてまとめてくれそう!😎
— ブラタモリ (@buratamori2018) August 27, 2023
漏れる糸魚川、上越、村上などは北前船航路でカバー🚣♂️
信濃川、北前船で理解しやすく全県を売り出せば、まだまだ観光客は来そう!
動画は十日町市に信濃川が作った河岸段丘で、このエリアもカバー。 pic.twitter.com/pFJF4tlKW3
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