NHK番組のブラタモリ尾道編で、タモリさん推奨の尾道の歴史・地形を踏まえた観光ルートが紹介されました。この記事では、ブラタモリ尾道編推奨のルートを、アクセスなどの情報とともに紹介します。
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□□内容を先にお伝えします!□□
広島県・尾道とは
広島県・尾道は、映画や小説にもよく取り上げられる、坂の町です。古い寺院や建物が多く、懐かしい雰囲気を求め、年間670万人の観光客が訪れます。
なぜ、人は尾道に魅せられるのでしょうか?
千光寺:ブラタモリ尾道
ブラタモリは、千光寺踏切下からスタートします。
- 尾道駅を東方向へ。千光寺下踏切まで徒歩10分。
千光寺は尾道でもっとも人気がある場所です。長い石段(350段)を登ります。
中腹、天寧寺三重塔を見ながら通り過ぎたあと、右手の脇道に入ります。すると、天寧寺三重塔を手がかりに、町並の中景を経て、尾道水道を円形に望む、千光寺の絶景スポットに到着します。ここからは、尾道の3つの魅力が、全て見えます。
- 多くの寺院や神社
- 坂道の家や路地
- 尾道水道
(参考)日本人が古来から好むのは、手が届くような場所に「手がかり」になる物があり、あいまいさのある中景を経て、遠景にはっきりとした目標がある景色だと言われます。富士吉田から見る富士山などが、一例となります。
尾道の魅力の1つが、多くの寺院や神社。その背景を探るため、引き続き、千光寺の敷地を登ります。
千光寺本堂は、斜面に立地のため柱で支えられています。
タモリさんは、千光寺の至る所にある巨大な岩に気がつきます。この岩が、尾道の寺院や神社の始まりだったということですが、どういう意味なのでしょうか?
烏天狗(からすてんぐ)が彫られた巨大な岩には、鎖が見られます。修業の場として、使われていたのです。その後、仏教と結びつき、お寺が生まれました。平安時代の終わりのことです。
浄土寺:ブラタモリ尾道
浄土寺
- 尾道駅より東方向へ、徒歩約25分
- 千光寺下踏切より東方向へ、徒歩15分。
- 尾道駅よりバスで約10分
ブラタモリは、尾道の東にある浄土寺に移動します。尾道で、もっとも歴史がある寺院です。国宝のお寺とも言われ、境内の土地そのものが国宝に指定されています。土地・建物ともに国宝指定を受けたのは、清水寺と浄土寺だけです。
関連記事:【ブラタモリ京都・清水寺】歴史・地形・観光ルートまとめ #69
浄土寺には、普段、ハトが多くいます。ハトが尾道に人を呼んだと言われます。これは、どういうことなのでしょうか?
ブラタモリは、裏門の屋根裏に入ります(非公開)。天井裏には、ハトを飼育していた跡(ハト小屋)が残っています。伝書鳩を育てていた名残です。お寺のスポンサーであった商人のために秘密裏に伝書鳩を飼い、商人は伝書鳩を使い貴重な情報を得て、富を築いていたのです。尾道には豪商が多く、尾道の寺院は、商人が中興をバックアップしたケースが多く見られます。
いずも往来:ブラタモリ尾道
浄土寺を後にしたブラタモリは、国道2号線の1本南を並走する、西国街道に移動します。
長江口東信号(国道2号線)へのアクセス
- 尾道駅より東方向へ、徒歩約15分
- 千光寺下踏切より東方向へ、徒歩5分(信号2つ分)。
- 浄土寺より西方向へ徒歩10分
ブラタモリは、東西に通ずる西国街道を少しだけ歩いた後、北(山側)へ進路を取ります。山陽本線を渡り北へ進むと、いずも往来を示す、道標(地図:●印)があり、タモリさんは左へ曲がります。
いずも往来の先に、平安時代の貴族にとって、重要な場所がありました。荘園です。尾道から30キロほど山に入った場所に、太田荘(大田庄)という、日本最大級の荘園がありました。尾道は、荘園からの積出港として、平安時代から発展したのです。
八阪神社(厳島神社):ブラタモリ尾道
鎌倉時代、現在の尾道の中心部は海となっており、今以上に山がちな狭小な町でした。どのように海を埋め立て、平地を広げていったのでしょうか?
ブラタモリは、中国銀行尾道支店付近から、西国街道を歩き、八阪神社(厳島神社)(上の地図:●印)を目指します。住宅地や八阪神社(厳島神社)裏手に、石垣が残っています。尾道では、石垣で海を囲って埋め立てることを、繰り返していったのです。海の神社である厳島神社の名が、神社名に用いられてるのは、海沿いにあったことの名残です。
※八坂神社と記す場合も、多くあります。
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尾道水道:ブラタモリ尾道
ブラタモリは、千光寺の南にある、尾道渡船フェリー乗り場に向かいます。
- 尾道駅から徒歩10分
- 千光寺下踏切から徒歩5分
- 航行区間:尾道(土堂)~向島(兼吉)
- 船賃:100円
- 所要:4分
埋め立てが生んだ副産物が、尾道水道です。埋め立てが進み、200~300mの幅しかない、珍しい海の景観が生まれました。ブラタモリは、川のように細長い海である、尾道水道を船で渡ります。4分で、対岸に到着します。