NHK番組のブラタモリ秋田編で、秋田の歴史や地形を探るスポットが紹介されました。このページでは、ブラタモリ秋田編の全ロケ地を、写真やアクセスなどの情報とともに紹介します。
秋田でブラタモリ | 内容 |
秋田・男鹿編( #147,148) | 秋田の魅力は、足元の石に秘密があるようです。後編では男鹿半島へ。秋田の魅力は、大陸からやってきた? |
大館駅|ブラタモリ秋田
ブラタモリは、大館駅前からスタート(2023年には新駅舎となっています)。
秋田音頭の「大館曲げわっぱ」のフレーズで知られるように、杉が名産。大館駅前には、秋田犬(あきたいぬ)の像があります。秋田犬は大館が発祥です。秋田犬は、国の天然記念物に指定されている、唯一の大型犬種です。
秋田の魅力は、足元に秘密があるようです。ブラタモリ秋田編のテーマは、掘れば出てくる秋田の魅力とは?
きりたんぽ鍋・いぶりがっこには、緑色凝灰岩が関係する??|ブラタモリ秋田
秋田県の名物と言えばきりたんぽ鍋。タモリさんも試食。
きりたんぽとは、お米を杉の串に推しつけ、炭火で焼いたものです。食べやすく切って鍋に入れると、きりたんぽ鍋の完成です。
きりたんぽ鍋の味の決め手は、比内地鶏の鶏ガラ。もともと使われていた比内鶏は、繁殖が難しく絶滅に瀕し、天然記念物に指定され、きりたんぽ鍋も絶滅の危機を迎えました。しかし、専門家の本郷直喜さんが、別品種(ロードアイランドレッド)とかけあわせ、繁殖力の強い比内地鶏を作り上げました。
ブラタモリは、比内地鶏の養鶏場(千葉忠孝さんが経営)を訪ねます。
ストレスを低くするため、クラシック音楽が流れ、比内地鶏が放し飼いされています。フンの匂いもありません。風通しを良くする以外にも秘密があります。どのような工夫があるのでしょうか? 秋田ならではのあるもので、消臭をしています。
地面には、緑色の小さな粒状の石が混ざっています。これは、緑色凝灰岩です。火山灰が固まってできた石です。目に見えない小さな穴がたくさん開いており、フンのアンモニアの匂いを吸着します。さらに住みついた微生物が、匂いを分解します。
緑色凝灰岩は、肥料に使うこともできます。タモリさんは、すぐそばの大根畑を訪ねます。大根は、秋田名物いぶりがっこの材料。
食材としてタモリさんがときどき推す、いぶり大根にも緑色凝灰岩が肥料として、関係していたのです。
緑色凝灰岩(十和田石)の採石場|ブラタモリ秋田
大館市で産出する緑色凝灰岩(十和田石)は、保湿性と吸音性に優れ、お風呂や音楽が演奏される場所に使われています。例えば、十和田ホテルでは、露天風呂の床に、緑がかった十和田石を利用しています。
ブラタモリは、十和田石の採掘場を訪ねます。タモリさんがかつて訪ねた大谷石の採石場にも似た、広い空間が地下に広がっています。
岩の切り出しは、阿仁(北秋田市)の鍛冶屋に特注した、電車のレールを加工した鉄製のハンマーを使用します。作業は、石が剥がれたとき叩いた時の音の変化注意しながら、人の手で行われています。
十和田石からできた壁に、黒い部分があります。十和田石には、緑色凝灰岩だけでなく、泥岩も混ざっていたのです。
これは、かつて秋田県が海底にあり、海底火山が関係することを示します。1000万年前の海底の火山活動によるものです。海底火山のカルデラが隆起し、付近一帯は、巨大な1つの十和田石の塊となっており、その一角に採石場があるのです。
豊川油田跡と天然モノのアスファルト|ブラタモリ秋田
ブラタモリは、豊川油田跡を訪ねます。
- JR奥羽本線大久保駅からタクシーで6分
現在は住宅地になっており、黒くドロドロとした原油が見られる場所があります。掘れば出てくる秋田の魅力の1つです。
大正時代には、秋田杉で作った700台ものポンプが立ち並び、日本版のテキサスと呼べる光景でした。
原油は、プランクトンなどの死骸が、数百万年かけて積み重なった土や泥の圧力を受けて変化したものです。ほかに、地中に背斜構造(上に凸の山型)が生まれ、地中で水と原油が分離することも、油田ができる条件です。
タモリさんは、近くの船川層が露頭した場所に案内されます。約1000万年前の地層に、斜めに入り込んだ層を発見します。土を取り出すと色は黒。この正体は何でしょうか?
これは、天然のアスファルトです。現在は石油の精製の最終段階に残るものですが、天然のアスファルトもあるのです。断層破砕帯を染み出した石油が、長い年月をかけて気体に変わり、天然のアスファルトができたのです。
天然のアスファルトは、なんと縄文時代にもある用途で使われていたとされています。どのような用途だったのでしょうか?
竹と黒曜石(矢先)の接着剤として、矢じり作りに利用されていたことが分かっています。
ブラタモリは、国内最大だったアスファルトの採掘場の跡の池を訪ねます。草の根元が黒くなっています。アスファルトは、原油から燃料を取り出した絞りかすです。どのように利用していたのでしょうか?
アスファルトは、明治から大正期にかけて、日本じゅうの道路工事に使われ、日本の近代化を支えてきました。新宿区の聖徳記念絵画館前には、日本初のアスファルトが残っています。豊川のアスファルトは、ほかにもさまざまな場所で使われました。
豊川では、かつては採掘の金属音が鳴り響いていました。地元に人にとっては、子守唄がわりでした。昭和30年代に、豊川の産油量は10分の1に縮小し、衰退してゆきました。
玉川温泉も、掘れば沸く秋田の魅力|ブラタモリ秋田
掘れば出てくる秋田の魅力が十和田石、石油。続いてブラタモリは、玉川温泉を訪ねます。日本有数の強い酸性で知られるのが玉川温泉で、全国から療養客が訪ねます。
玉川温泉は、巨大なカルデラ(噴火による陥没)の縁にあたり、すきまから、マグマの水分が直接出てきたのです。
- 通常の温泉 … 地熱で地下水が温められる。
- 玉川温泉 … マグマの水分が、直接自噴(強酸性)。
- 草津温泉 … 火山ガスが、地下水を直接温める。
男鹿半島へ ナマハゲ伝説のルーツとは|ブラタモリ男鹿
ブラタモリは、秋田の男鹿半島のつけ根、15mの巨大ナマハゲがある、男鹿総合観光案内所からスタート。
ナマハゲは、男鹿半島が本場です。タモリさんによると、本場のナマハゲは、3日前から予告され、徐々に緊迫感が増す演出があるそう。番組の冒頭では、秋田美人も登場。
ブラタモリ秋田男鹿編のテーマは、海を渡った秋田の魅力とは、です。
ナマハゲは、大晦日の伝統行事です。無病息災や五穀豊穣をもたらす神様で、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。ブラタモリは、山あいにある真山神社を訪ねます。
門に出刃庖丁が飾られているのは、怠け者のなもみ(仕事もせず炉端の火にあたりすぎ、腕やすねにできる赤い火ダコ)を剥ぐという、ナマハゲの語源です。
アクセス
・秋田駅🚙70分真山神社
・秋田駅🚙40分男鹿総合案内所🚙30分真山神社
剥いだ火ダコは、手に持つ桶に入れることになっています。
ブラタモリには、4地区の7体のナマハゲが登場。それぞれ姿形が異なるのが、ナマハゲの魅力です。
ナマハゲは、どのような歴史的な由来があるのでしょうか?
- 山の神様
- 漢の武帝が鬼を連れてきたという説
- 山伏が招待という修験者説
- 地形に関係する説
熱いマグマと地下水脈がもたらす「マール」とは??|ブラタモリ男鹿
ブラタモリは戸賀湾が見える展望台である、八望台を訪ねます。
男鹿半島はグッジョブの指の形で表すことができます。親指を上に向け、親指と人指し指の間に当たるのが、美しい円弧を描く戸賀湾です。戸賀湾は、避難港に指定された安全な良港ですが、ナマハゲにどのように関係あるのでしょうか?
ナマハゲの由来には、異邦人という説もあるのです。歴史文書には、江戸時代、ロシアの船が難破し、40人が上陸したという説もあります。海を渡ってきた何かが、男鹿半島には関係しているのです。
アクセス
・秋田駅🚙1時間10分八望台
・秋田駅🚙40分男鹿総合案内所🚙30分八望台
戸賀湾の円弧形はどのようにできたのでしょうか? 周辺には、水が溜まっただ円形のくぼ地が並んでいます。
成り立ちは、湾もくぼ地(湖)も、マールと呼ばれる地形です。戸賀湾も、もとは湖で、波の侵食により湾になったのです。
マールとは、熱いマグマが地下水脈と、急に接したことによるマグマ水蒸気爆発がもたらした火山地形です。大きな穴に水がたまり、湖となることもあります。カルデラとは異なり、林田アナウンサーが模型を下からパンチして示したように、マグマ水蒸気爆発の1発でできた地形です。
※関東周辺では、スコリアによる美しい山体が独特な大室山の麓の、一碧湖がマールです。
水族館で、伝統の石焼料理|ブラタモリ男鹿
ブラタモリは、ロシアから海を渡ってきたホッキョクグマもいる、男鹿水族館GAOを訪ねます。
アクセス
・秋田駅🚙40分男鹿総合案内所🚙40分男鹿水族館GAO
・秋田駅🚙40分男鹿総合案内所🚙30分八望台 10分男鹿水族館GAO
おはようございます!突然ですが、男鹿の名物料理「石焼鍋」をご存知ですか?
— 大潟村あきたこまち生産者協会 (@komachikyokai) March 29, 2013
魚介類や野菜とだし汁が入った桶に真赤に焼けた石を入れ、瞬時に食材を煮ます。急激に加熱されるため、魚介類は身が引き締まり、おいしく仕上がるんですよ(^~^) pic.twitter.com/BnjeuiNxhF
水族館のレストランを借り、焼き石を使った郷土料理の石焼料理(石焼桶鍋、石焼鍋とも)を味わいます。この日は、真鯛、ホウボウなどを入れ、味噌で味をつけてありました。この石は、どの石でも良いというわけではありません。どんな石を使うのでしょうか?
石焼料理に使う石は、火山灰が自重で固まった、溶結凝灰岩でした。もとは灰ですが、固まった後は丈夫で熱に強く、くり返しの利用に耐えます。
溶結凝灰岩は、7000万年前の地層、日本列島が大陸の一部だった頃の由来です。はるばる大陸から渡ってきたのが、石焼料理の石だったのです。
大陸から日本が離れ始めた(日本海が拡大し始めた)2000万年前には、強い力で引っ張られヒビが入った大地にマグマが流れ込み、周囲の侵食により残った部分が、岩脈として現れたのです。
寒風山からのぞむ八郎潟の絶景|ブラタモリ男鹿
ブラタモリは、寒風山(標高355m)を訪ねます。
八郎潟は、かつて日本で2番目に大きな湖でしたが、その後干拓により田んぼとなりました(大潟村)。270種類以上の野鳥を観察できる場所として、人気が上がっています。なぜ野鳥の宝庫になったのでしょうか?
大陸の野鳥は、親指を上にしたグッジョブマークの親指にあたる、男鹿半島の先端部を目標に日本海を渡ってきます。野鳥は、周囲を水路(堀にあたる)に囲まれ安全な大潟村に集まるのです。
男鹿半島は、海底のプレートに押されて盛り上がった島でしたが、やがて砂州が伸びて、本州とつながって半島になりました。
アクセス
・秋田駅🚙40分男鹿総合案内所🚙15分寒風山🚙30分八望台🚙 10分男鹿水族館GAO
・男鹿総合案内所🚙40分男鹿水族館GAO10分八望台🚙10分真山神社20分寒風山🚙15分男鹿総合案内所
タモリさんババヘラを試食、秋田美人のイメージはなぜ生まれた?|ブラタモリ男鹿
タモリさんは、秋田城跡を訪ねます。
秋田と言えば、秋田美人。秋田(29.9%)、東京(11.2%)、福岡(9.1%)、京都(3.4%)、沖縄(33.3%)。以上は、美人が多いと思われている県のベスト5です(調査委託マクロミル、5170人に対する調査)。
秋田名物のババヘラアイスを食べながら、秋田美人の秘密を探ります。
タモリさんは、懐かしい味と表現。
秋田美人のイメージは、いくつかの俗説が根拠になっています。小野小町の出身地、日照時間が短く色白が多い、佐竹藩主が連れてきた、発酵食品が多く美肌という説があります。ほかの1つが、ロシア人のDNAを受け継いでいるというものです。
ブラタモリは、奈良時代の秋田城のトイレを見学します。
平城京にも例がない、最新型の手動水洗トイレです。これは、対外的に日本の威厳を示すためのもの。秋田には、大陸にある渤海の国から、多くの使いが訪れました。これは、ロシア人DNA説の背景となります。秋田美人も海から渡ってきたと言えるのです。
タモリさんは、寄生虫の卵の化石の拡大写真を見学します。これは、大陸の豚肉常食の人でないと発生しない寄生虫です。秋田城のトイレは、渤海人が使った状況証拠となります。
秋田でブラタモリ | 内容 |
秋田・男鹿編( #147,148) | 秋田の魅力は、足元の石に秘密があるようです。後編では男鹿半島へ。秋田の魅力は、大陸からやってきた? |
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😎過去回ロケ地 完全収録
ブラタモリが、長岡→燕・三条→新潟市を、信濃川なしには語れない地域としてまとめてくれそう!😎
— ブラタモリ (@buratamori2018) August 27, 2023
漏れる糸魚川、上越、村上などは北前船航路でカバー🚣♂️
信濃川、北前船で理解しやすく全県を売り出せば、まだまだ観光客は来そう!
動画は十日町市に信濃川が作った河岸段丘で、このエリアもカバー。 pic.twitter.com/pFJF4tlKW3
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