NHK番組のブラタモリ大宮編で、タモリさん推奨の大宮の歴史・地形を踏まえた観光ルートが紹介されました。この記事では、ブラタモリ大宮編推奨のルートを、アクセスなどの情報とともに紹介します。
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😎過去回ロケ地 完全収録
ブラタモリが、長岡→燕・三条→新潟市を、信濃川なしには語れない地域としてまとめてくれそう!😎
— ブラタモリ (@buratamori2018) August 27, 2023
漏れる糸魚川、上越、村上などは北前船航路でカバー🚣♂️
信濃川、北前船で理解しやすく全県を売り出せば、まだまだ観光客は来そう!
動画は十日町市に信濃川が作った河岸段丘で、このエリアもカバー。 pic.twitter.com/pFJF4tlKW3
埼玉でブラタモリ | 内容 |
😎現地取材 行田(#242) | タモリさんが、旅のお題「埼玉はじまりの地 行田ってどんな所?」を探ります。 |
😎現地取材 深谷(#177) | 渋沢栄一関係の遺構など、たくさんの見どころがある隠れ名所です。 |
😎現地取材 長瀞(#80) | 長瀞の地形は、南洋から押し寄せるプレートが地表に飛び出したもの! 地球の窓とも呼ばれます。 |
😎現地取材 秩父(#79) | 秩父と言えば、石灰岩の武甲山。なぜ海のない埼玉県の秩父で、サンゴ由来の石灰岩がとれるのでしょうか? |
😎現地取材 大宮(#77) | 1度は発展に取り残された大宮。森鴎外、正岡子規、夏目漱石ら、著名人が訪ねたある場所が起爆剤になった? |
😎現地取材 小江戸・川越(#9) | 川越の蔵の町並みは、江戸時代の江戸の町並みと瓜二つ。なぜ江戸と同じ建築が川越に広がったのでしょうか? |
※実際にお出かけの場合は、さいたま新都心駅で降り、宿場町、参道を経て、氷川神社に至るコースが効率的です(記事内で案内)。
大宮とは
大宮駅には、巨大な告知が登場!
埼玉県の大宮は、もとは大宮市。2001年に県庁所在地の浦和市などと合併し、さいたま市になりました。のちに政令指定都市。
ブラタモリは、大宮駅からスタート。テーマは、なぜ大宮は鉄道の町になったのかです。
大宮駅は、新幹線6系統、在来線7系統が停車する大ターミナル駅。線路の数は、実に19本。大宮駅北側の大栄橋からの見学がおすすめです。
大宮は、鉄道博物館やJRの整備工場もある鉄道の町です。
氷川神社から大宮の地形を知る:ブラタモリ大宮
ブラタモリは、氷川神社を訪ねます。
氷川神社へのアクセス
- 大宮駅東口から徒歩15分
- さいたま新都心駅東口から、ブラタモリのコースに沿って、宿場町や参道を見学しながら徒歩60分
- 鉄道博物館からタクシーで5分
大宮は、もともと氷川神社の町として発展しました。氷川神社は、天皇陛下が元旦に行う四方拝の対象となっている、国内屈指の大きな神社です。年間200万人が参拝。大宮の地名は、大いなる宮居(=神社)を由来としています。
氷川神社の名前に、地形を探るヒントがあります。
タモリさんは、名前からすぐに湧き水の可能性を指摘。鳥居を入ると、橋の右手に神池があります。氷川神社では、神池を時計回りに巡るのが、ブラタモリのコースとなります。
氷川神社の本殿。
神池を時計回りに巡ると、わずかながら高低差が感じられます。地図を見ると、氷川神社は、大宮台地のへりに位置しています。
※ブラタモリでは、このあと埼玉新都心駅付近の宿場町に移動しますが、隣接の大宮公園に後から戻ってきます。神池から大宮公園へは、ひょうたん池の先の日本庭園を通り抜けられます。
さいたま新都心駅東の参道入口を見る:ブラタモリ大宮
さいたま新都心駅の東口を出て、大通りを左へ進みます。(旧)中山道です。江戸時代には、京都まで結ぶ大動脈として、宿場町が点在し、大変栄えました。
(参考)中山道の近隣の宿場:日本橋ー板橋ー蕨ー浦和ー(大宮)ー上尾ー桶川ー鴻巣ー熊谷ー深谷ー本庄
ブラタモリは、中山道から東北方向に分岐する、参道の入口に移動します。ここから氷川神社境内まで徒歩30分、2キロもの長さになります。
泊りがけで行く場合のおすすめ宿泊先
さいたま新都心駅近くの、(旧)中山道沿いにあり便利です。少し高め。
西川口駅ですが、大浴場や共有リビングがある新ホテル。安いです(部屋はアウトバス)。
大宮に駅ができなかったのはなぜ?:ブラタモリ大宮
ブラタモリは、参道には入らず、そのまま中山道を北進し、宿場町だった場所を歩きます。
ブラタモリは、中山道から東に渡される、参道への脇道を見学。古地図を見ると、中山道から参道への脇道が多数あります。
場所:お弁当じゃぱん亭と、与野日本語学院の間の路地。
間口が狭く細長いガソリンスタンドは、江戸時代の町割りの名残りです。ガソリンスタンド店名の蝋燭屋は、かつての屋号です。
※江戸時代は、間口の長さで税が決まったため、間口の狭い商家が多い。
タモリさんは、さらに宿場町を歩きます。すると、中山道からの脇道が、互い違いに接し、十字路がないことに気づきます。
なぜ、十字路がないのでしょうか?
江戸時代には、早馬が駆け巡っていたため、出会い頭の衝突事故を防ぐために十字路を作らなかったのです。
※場所:塩地蔵尊が目印
写真は、脇本陣のあった場所。
古地図には、参勤交代で大名の家来が宿泊する脇本陣が9軒もありその数は日本一。しかし、旅籠(=旅館)は、25軒と少なめ。参勤交代に特化した武士のための宿場町だった大宮は、商人に利用され続けた浦和や鴻巣に比べ、大きく遅れをとり、非常に寂れました。お金持ち相手の施設が、バブルがはじけて寂れたようなもの。
結果的に、高崎線にあたる日本鉄道の路線には、駅が作られませんでした(当時は、浦和駅の次は上尾駅でした)。
大宮駅誘致と大宮公園:ブラタモリ大宮
大宮はどのように、駅を誘致したのでしょうか?
ブラタモリは、氷川神社に隣接する大宮公園、NACK5スタジアム大宮を訪ねます。
大宮公園
- 大宮駅東口から徒歩20分
- 氷川神社境内から、ひょうたん池のそばを歩き、日本庭園を抜けてすぐ。
NACK5スタジアム大宮の階段付近からの景色を見ると、ここが大宮台地のへりであることがよくわかります。
大宮台地のへり
- 大宮駅からスタジアムに来た場合、階段を上がってすぐ。
- 氷川神社境内から近道をした場合、道路へ降りる階段付近。
ブラタモリは、大宮公園に入ります。庭石のように見える石があります。古地図を見ると、「がんすいえん」とあります。この一帯には、大宮へ人を集めようと、料亭が作られていたのです。
大宮は、眺めの良い場所に料亭などがある、一大リゾート地として開発され、森鴎外、正岡子規、夏目漱石、樋口一葉、田山花袋ら、著名人も多く訪ねています。田山花袋は『東京近郊 一日の行楽』で、大宮に触れています。
現在の大宮公園には、当時の松が残っています。
これらの努力から、ようやく大宮駅が開設されました。
分岐点としての大宮駅:ブラタモリ大宮
写真:白い車体は高崎線へ行く特急草津
ブラタモリは、大宮駅の北の住宅地を歩きます。ある住宅から、高崎線と東北線(宇都宮線)の分岐が見えます。一般に、鉄道の分岐点になることは、町の発展に大きく影響します。
写真:大栄橋から見た高崎線と東北線(宇都宮線)の分岐
高崎線、東北線の分岐
- ブラタモリが訪ねた場所は、Y字分岐の内部にあり、アクセスに時間がかかります。
- 氷川神社、大宮公園から大宮駅に歩くときに、線路沿いのタイムズ大宮宮町付近の路地を入ると、側面から見ることができます(写真上)。
- 最も無難なのは、大宮駅北側の大栄橋からの見学(大宮総合車両センターも同時に見学できます)。
明治時代に、私鉄の日本鉄道は、現在の高崎線に当たる区間をまず完成させました。しかし、東北方面への分岐点が決まっていませんでした。
東北方面への分岐点として、浦和、大宮、熊谷の3つの案がありました。当初は浦和が有力でしたが、東北線予定地の沿線住民(岩槻)が煙害を警戒し猛反対。
写真:OH MIYA HISTORYより(鉄道博物館で販売)
熊谷との対決になりましたが、建設費の安さから、大宮駅のすぐ北で分岐することが決まりました。
これにより、駅がなかった大宮の地に駅ができただけでなく、分岐点として、非常に重要な役目を担ったのです。
写真:大正3年の大宮駅(さいたま市アーカイブスセンター利用許諾済)
開業した大宮駅の前には、当時家は2つしかなく、畑が広がっていました。ここから大躍進を遂げていったのです。
鉄道工場:ブラタモリ大宮
明治30年ごろの大宮鉄道工場(さいたま市アーカイブスセンター利用許諾済)
大宮には、国鉄を代表する大宮鉄道工場が置かれていました。現在は、大宮総合車両センターに改称されましたが、その技術が受け継がれています。
現在の大宮総合車両センター(大栄橋より)
現在の大宮総合車両センター
かつては畑だった場所に、広大な敷地がとられました。工場の上に、あとから新幹線の高架が建設されました。
鉄道博物館:ブラタモリ大宮
ブラタモリでも言及のあった、鉄道博物館の映像です。
鉄道博物館
- 大宮駅からモノレールで1駅。駅舎直結。
- 氷川神社からタクシー(徒歩40分)
鉄道博物館には、かつて高崎線の工事や営業運転に使われた、蒸気機関車である善光号が展示されています。
写真:OH MIYA HISTORYより(鉄道博物館で販売)
絵図の手前が上野駅、川向こうが川口方面です。
展示は、大正期の車両から始まります。
大きな転車台を境に、大正(右手)から昭和期(左手)に移ります。転車台は、12時、15時に、回転の実演が行われ、汽笛も鳴らされます。
昭和期に移ります。ブルートレインのあさかぜ号。
ブルートレインの3段式ベッドの客車。現在はもう走っていません。
かつての東海道新幹線の車内です。
かつて新幹線に存在した、紙コップ式の冷却飲料水サービス。
鉄道車両の下に入り、構造を見学できる場合もあります。
ブラタモリ東京駅で紹介された、高度な技術を必要とする覆輪目地も展示されています。
関連記事 ブラタモリ東京駅編
(まとめ) 【大宮】ブラタモリおすすめスポット
なぜ大宮は鉄道の町になったのか。
- 武蔵の国を代表する氷川神社や、中山道の宿場町という下地があった。
- 明治になり、宿場町は衰えたが、氷川神社の自然や景観を活用した料亭など、一大リゾート開発が行われ、大宮駅ができた。
- 大宮駅は、高崎線から東北線(宇都宮線)の分岐点に選ばれ、繁栄が始まった(当時は日本鉄道)。
- 国鉄を代表する大宮鉄道工場が設置され、鉄道の町としても発展した。鉄道博物館も、大宮に移設された。
ブラタモリ大宮 おすすめの回り方
- さいたま新都心駅東口を出て、中山道を北へ。氷川神社への参道へは入らず宿場町を見学(所要30分)。
- 見学後、東(右)へ移動し、参道へ合流。氷川神社へ(所要30分)。
- 氷川神社と大宮公園を見学(所要30分)。
- 見学後、鉄道博物館(タクシー)または大宮駅北側の大栄橋へ(徒歩15分)。
大宮に行ったら訪ねたい店
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