
新横浜駅近くのラーメン博物館は、2023年現在どうなっているのでしょう? 人気ランキング、おすすめ、混雑、感染対策などをレポートします。
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新横浜 ラーメン博物館とは?


ラーメン博物館は、1994年、新横浜駅徒歩圏にオープンした、人気ラーメン店の集合体です。

昭和の街並みを再現し、そのなかに全国の人気ラーメン屋が点在しています。
名前の通り、博物館部分もありますが、ほとんどの人がラーメン店が目当て。博物館エリアの近くには、100種類のラーメンが手に入る、販売所もあります。
あの銘店をもう1度シリーズとして、2023年1月31日~2月20日は、博多とんこつ「麺の坊 砦」、2月21日~3月13日は、飛騨高山「やよいそば」が出店します。
※休止していたラーメン作り体験(予約制、1人4000円)は、復活しています。
『あの銘店をもう一度』博多とんこつ「麺の坊 砦」 1月31日~2月20日

博多一風堂の一番弟子が作ったラーメンです。

一風堂の一番弟子。ラーメン博物館で、2/20まで期間限定の、麺の坊砦(とりで)に行きました。
— とらべるじゃーな!@エモ静ずらし旅 (@travel_jarna) February 2, 2023
ラー博は、期待はずれがソコソコありますが、ラー博らしからぬ分厚いチャーシューで、きくらげと、紅しょうがの質が良くて驚かされました! pic.twitter.com/J2tVj7dgKr

『あの銘店をもう一度』高知・須崎「谷口食堂」 1月30日で終了

混雑や並びは、土日祝日11~15時が要注意。感染対策は工事済み

ラーメン博物館は、混雑や行列が名物でした。しかし、現在は、土日祝日の11時〜15時が混雑の中心。平日の夕方ごろは、閑散としていることもあります。
2023年1月現在の混雑状況
- 土日祝日11時〜15時 利尻らーめん味楽(北海道)、龍上海本店(山形)が最大1〜2時間待ち。「あの銘店をもう一度」のお店も混雑。
- 平日 待ち時間なし(待つとしても12時〜13時に、上の3店で20分程度)
土日祝日に人気店を訪ねる場合、10時半開店時か、15時以降過ぎがおすすめです。
日曜11時台の待ち時間例
- 龍上海本店45分
- 利尻らーめん味楽45分

日曜12時台の待ち時間例
- 龍上海本店 45分~1時間
- 利尻らーめん味楽 45分~1時間
- 麺の坊砦(2/20まで)45分
- こむらさき 30分~45分



日曜13時台の待ち時間例
- 利尻らーめん味楽 1時間~2時間
- 龍上海本店 1時間~1時間15分
- こむらさき 45分~1時間30分



平日12時台の待ち時間例
- 利尻らーめん味楽0分
- 谷口食堂(1/30まで)10分
- 龍上海本店20分


写真は、ある平日のランチタイムです。右の「利尻らーめん味楽」、左の「龍上海本店」の短めの行列ができていました。
ラーメン博物館の感染対策
ラーメン博物館は、密閉された地下、また古いイメージから、換気が心配されます。しかし、建築基準法により、床面積と人の数に応じて、定められた換気設備が設置されています。
また、ラーメン博物館は、2021年1〜4月の休業中に、換気システムを更新し、約6分間で館内の空気が入れ替わる設計になりました(写真)。安全度が高いと言われる新幹線並みの換気頻度です。これにより安心度は増しましたが、ランチタイムや土日は、できるだけ避けることも必要です。
客層はあまり良くなく、マスクなしの会話も見られる
ラーメン博物館では、大声で話す日本人が見られ、マスクを外して歩いている外国人も見られます。ただ、マスク会食などの注意喚起は、多めに掲示されています。できれば、土日祝日以外に訪ねるのもおすすめです。土日祝日の場合、15時以降がおすすめです。
2023年2月現在 ラーメン博物館出店一覧とおすすめランキング

2023年1月現在、新横浜ラーメン博物館の出店は、以下の通りです。高知・須崎 谷口食堂(1月30日まで)を除き、地下2階にあります。
おすすめランキング(4位以下の写真はページ後半)
※上の看板の表示順です。
『あの銘店をもう一度』博多とんこつ「麺の坊 砦」
熊本「こむらさき」 …昭和29年創業。あっさり目の熊本とんこつ。
🥉おすすめ3位 沖縄「琉球新麺 通堂」 … 沖縄流の塩ラーメン。口あたりが良いまろやかスープと、独自のストレート麺。

東京「淺草 來々軒」 …明治43年創業。ラーメンブームの火付け役。
目黒「志那そば勝丸」 …煮干し醤油。2023年2月26日まで
🥇おすすめ1位 山形「龍上海本店」 … 赤い辛味噌が特徴。2005年開店の最古参。

🥈おすすめ2位 北海道・利尻島「利尻らーめん味楽」 …立ち込める昆布の香りが圧巻。

塩・醤油系の「來々軒」「利尻らーめん味楽」「通堂」はいずれも、調味料が強く、食べ歩いているラーメンマニアだと、多少疑問を持つかも知れません。
ただ、「利尻らーめん味楽」は、調味料部分を差し引いても、おすすめですし、「通堂」の野菜系の甘い味(塩ラーメン)は珍しさがあります。
新規開店で、博物館全体としても推す、話題の「來々軒」は、再現は丁寧ですが調味料が強すぎます。ただ、数量限定の自家製麺は、ラー博の1階で打っていますので、試す価値はあるかも知れません。また、ラーメンブームの元祖を体験することもできます。
「利尻らーめん味楽」は、以前なら1位としたかも知れませんが、感染症によるラーメン博物館全体の客足減からか、材料を落としているようです。昆布の量が明らかに減り、調味料感が増しました。現在なら、山形「龍上海本店」の方が、上だと思います。ただ、味楽は麺が硬めでほかにないもので、以前の味と比較しなければ、まだまだおすすめです。
今日の収穫① 山形・赤湯「龍上海」
— とらべるじゃーな!@エモ静ずらし旅 (@travel_jarna) July 15, 2021
短期出店が多いラー博で、2005年から続く長期政権が龍上海。
現在、コロナの影響で客足が落ち、素材も落ちてきたラー博にあって、圧倒的なおすすめ。
味噌とは瞬時に分からないほどの絶妙なバランスのスープに、麺はもちもち。ラー博で数少ない、通いたい店🤣 pic.twitter.com/r7TveEaTpx
食べログの順位です。(2023年1月現在)

食べログ、Google、ラーメンデータベースの評点です。(2023年1月現在)
食べログ | ラーメンデータベース | |||
1位 | 利尻らーめん味楽 | 3.68 | 4.1(4.1) | 89(90) |
2位 | 龍上海 | 3.63 | 3.8(3.9) | 87(88) |
3位 | 淺草 來々軒 | 3.63 | ↓3.6(4.2) | 84(84) |
4位 | こむらさき | 3.51 | 3.4(3.4) | 84(85) |
5位 | 琉球新麺 通堂 | 3.39 | 3.6(3.7) | ↑80(77) |
( )内は2021年11月の点数
営業時間、お得な入場料。迷わないアクセス
平 日:11:00~21:00(LO:20:30)
土日祝:10:30~21:00(LO:20:30)
大人 380円
小・中・高校生(中高生は学生証必要) 100円
シニア (60歳以上) 100円
小学生未満 無料

通常料金で入場後に、6ヶ月または年間パスに切り替えることもできる。

6ヶ月(または年間)パスを購入し、期間内に3回以上入場すると、「ラー博倶楽部」に昇格。有効期限が1年延長され、その1年間は無料になります。
- 6ヶ月パス 500円→期間内3回の来館で「ラー博倶楽部」会員に昇格し、昇格後1年無料。
- 年間パス 800円→→期間内3回の来館で「ラー博倶楽部」会員に昇格し、昇格後1年無料。
(例)パスを購入し、1年以内に3回来館、昇格後に1回来館 →定価は1520円(380×4)だが、800円で済む。


地下鉄新横浜駅、8番出口から徒歩1分がいちばんわかりやすいです。もし、JR新横浜駅に到着した場合、外へ出て、デッキ(2階)を右斜めに進みます。

右斜めに進んだ後、駅から垂直に伸びる、この道をまっすぐ進みます。

ドトール珈琲農園の交差点を左。ファミマを過ぎ、1本目右。
【推薦】ダントツは、山形赤湯・龍上海! すべてに納得の味


ラーメン博物館で、ダントツのおすすめは、赤湯・龍上海です。利尻らーめん味楽と人気を分け合う2強ですが、調味料感がなく、本格的なのはこちら。
山形赤湯・辛味噌ラーメンは、残ったラーメンの出汁を使った味噌汁にヒントを得た、味噌ラーメンです。真ん中の辛味噌が特徴。

スープのインパクトは抜群。どこにもない味です。煮干し、とんこつ、鶏がらという、主役級のダシを合わせた、立体的な味わいが特徴です。脂が多く、スープの表面に、はっきり分かるほど浮いていますので、胃腸が弱い方はご注意を。
山形赤湯は、雪深く寒い地域ですので、スープにふたをして冷めにくくする、脂の存在は必須。脂をくぐらせた麺やチャーシューは、熱々です。また、体が温まる辛味噌も、東北らしさを感じます。

麺は太めのちぢれ麺で、固さはちょうど良い具合。

土日祝日の11〜15時ごろは、行列になります。

座席は、カウンター(4名×2か所)。4〜6人のテーブルが3か所です。感染対策の表示が多く(現在異なる可能性あり)、熱心です。

2023年1月現在
(参考 過去のメニュー 2021年11月)
【推薦】利尻らーめん味楽「立ち込める昆布の香り」の2強


利尻ラーメン味楽の人気メニューは、焼き醤油ラーメン(1000円)です。写真はミニ(650円)。スープは、やさしくも、パンチの効いた醤油味。すっきりしつつも、深みがあります。
「和風」と「鶏がらとんこつ」のWスープですので、やさしくすっきりを和風が担当し、パンチと深みを鶏がらとんこつが担当するようです。
毎日食べられるが、1度のインパクトもあるバランスが絶妙。なお、昆布は香りはかなり立ちますが、現在は味への影響は少なく、昆布嫌いでもOKです。

スープ以上に特徴がある、縮れた歯ごたえのある麺。ゴワッとした硬さが魅力です。
本店は利尻島にあり、営業時間は2時間半しかないため、東京から片道8時間、2泊3日が必要なラーメン店であり、新横浜で気軽に食べられるのがメリットです。

テーブルは、比較的余裕を持って配置。

カウンターもあります。

(参考 過去のメニュー 2021年)
味が落ちた?

写真は、2020年の焼き醤油ラーメン。現在は、チャーシューの質が落とされていることが、写真からも分かります。また、昆布感が弱まり、調味料の量が増えたように感じます。
感染症での客足減、座席数の減もあり、材料費を落とさざるを得なくなったのかも知れません。しかし、多くの人が納得するレベルの完成度は維持できています。
以前の利尻ラーメン味楽は、接客も慣れていて提供も素早く、本店がしっかりしていることが伝わってきました。しかし、2021年にはアルバイトスタッフ?の運営になったようで、食器が長時間片付けられないなど、少し落ちている感もあります。ラーメンの盛り付け等は、丁寧に行われています。
【推薦】沖縄・琉球新麺通堂は、野菜感のある「スープが主役」


沖縄ラーメン「琉球新麺 通堂」のうま塩ラーメンは、マイルドで少しだけ甘い、不思議と家庭的なスープが特徴。甘口のため好みは分かれるかもしれませんが、味は個性的で、記憶に残ります。
写真は、通堂うま塩ラーメン(ミニ)です。
豚のげんこつは、濃いダシが出ますが、通堂では、野菜を使ってまろやかにしているようです。ラーメンスープとして完成していますが、(飲む)スープのような完成度があり、残す人が少ないのではないかと思います。(鶏がらも入っています)

麺は、あまりクセのないストレート。太さも普通です。スープが主役?のラーメンですので、スープをじゃましない立ち位置かも知れません。

少し油が浮きますが、野菜が絶妙にカバーし、飲み干せるラーメンです。

テーブル席は、全部で3つ。

カウンターもあります。(カウンターは、お冷の向こう側に、5席程度)

(参考 過去のメニュー 2021年11月)
【3番人気】熊本こむらさきは、現在のとんこつを期待すると微妙


熊本ラーメン・こむらさきは、とんこつラーメンですが、鶏がらも入った少しマイルドなラーメンです。

スープの見た目は、とんこつラーメンですが、麺は細麺ではなく、中太です。スープが、薄味という点で評価が分かれそうです。
詳しい人によると「流れ的には、確か創業が古いので、ラーメンの味が薄い時代、そこに焼いたニンニクを入れた、その流れをくんでいる。そんな感じかと思いますね」ということでした。
創業当時としては、ニンニクを思い切って多めに入れた「濃いラーメン」だったようですが、現在としては、見た目に反して薄い、とんこつなのに薄いという感想も聞かれそうです。

当時の味を知っている人には、懐かしく感じられるはずです。

龍上海、味楽ほどではありませんが、ときどき行列になることがあります。『あの銘店をもう一度』シリーズを除くと、3番人気のポジションかも知れません。

店内は、テーブル席が中心で、ゆとりがあります。

カウンターは少なめで狭く、あいていれば1名でもテーブル席へ案内してくれます。

2023年1月現在
(参考 過去のメニュー 2021年7月)
淺草 來々軒は、ラーメン屋の元祖(調味料感が少し気になる)


らーめん博物館にオープンした、「淺草 來々軒」のラーメン(ミニ)です。

明治43年に開業した「淺草 來々軒」は、日本のラーメン店の元祖と言われています。醤油味の「らうめん」が、よく知られるメニューです。

横浜に縁があったオーナー(尾崎貫一)は、横浜で出会った南京そばに興味を持ちました。匂いや脂っこさがあり、日本人受けしない面がありましたが、それを改良し浅草で提供しました。

横浜の中国人コックを起用した本格的な味は、中華料理がまだ珍しかったこともあり、大変な人気になりました。

来来軒の名前は、ラーメン店の代名詞として、小説や漫画に登場しています。

ラーメン(ミニ)です。

元祖のラーメン店の味を再現しただけあり、日本の至るところで食べられる、昔ながらの中華そばの味です。
スープの材料は、名古屋種の親鶏と、国産の豚ガラ、煮干し、野菜類、国産丸大豆醤油。

麺は、柔らかく、スープをしっかり吸ってきます。その点では、現在の平均的な中華そばと少し異なる特徴かも知れません。今回は、機械打ちを選びましたが、麺に不満はありませんでした。
元祖ラーメン店の味に興味がある人なら、おすすめです。ラーメンの味だけを考えると、今となっては特別な珍しさはなく、オーソドックスな部類です。また、調味料感は、はっきり分かるくらいにあり、その点で、ラーメンマニアだとどうかというところです。
なお、数量限定の手打ち麺は、ラー博1階の奥で打っていますので、 希少価値があるかも知れません。

店内は清潔。ベテランのスタッフが厨房におり、若手1人、フロア1人を監督しますので、安定感があります。

テーブル席は、向かい合わせはパーテーションがある形です。

2023年1月現在
(参考 過去のメニュー 2021年7月)
おまけ

新横浜プリンスホテル付属のプリンスぺぺにある、モクオラ ディキシーダイナーのパンケーキはおすすめ。
土日祝日は11時半~15時が混雑。また、横浜アリーナのイベントの前後に寄る人が多く、事前に調査しておくのがおすすめです。

チェーン店から探す
🍜 ラーメン花月嵐はまずい?
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🏠 総本家・吉村家
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ご当地ラーメンを東京周辺で
🚋 新横浜 ラーメン博物館 …山形・龍上海がおすすめ。
🚋 勝浦タンタンメンを東京で食べられる店
🚋 江戸川区の大島 …札幌すみれ直系
ご当地ラーメンの旅
🚄 新潟駅周辺(①三条カレー ②燕系背脂 ③濃厚味噌 ④新潟あっさり ⑤長岡生姜醤油)
🚄 高崎ラーメン
🚄 沼津の家系
《退店済み》博多・薬院 「八ちゃんラーメン」は、とんこつで今となっては珍しくはないか? 胡椒を効かせた味


博多・薬院 「八ちゃんラーメン」は、博多で人気のとんこつラーメンで、食べログ5000名店にも選ばれています。(かつての店頭写真)
写真はミニ(拡大写真)。ドロドロの濃いラーメンのように見えますが、くさみも少なく、スッキリした味。とんこつの処理がしっかりされた、良いラーメンです。ネギがスープにぴったり合い、色の濃いスープに隠れているチャーシューも問題なし。
麺は、とんこつラーメンらしい、硬めのストレートです(拡大写真)。歯ごたえもOK。
ただ、首都圏でもおいしいとんこつラーメンは食べられるようになっており、良い店を知っている方には、驚きは少ないかも知れません。スープの味は割に単調で、コショウをたっぷり効かせるのが特徴で、確かによく合いますが、コショウの印象が強くなってしまう面もあります。
博多の本店では、もっとおいしいのだと思われ、ここは入門編と考えるとよいでしょう。
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