首都圏に急増中の家系ラーメン・壱角家。まずいとの評判もある家系ラーメン・壱角家の4店を訪問し、深いところも探ってきました! メニュー、クーポンも掲載。
壱角家のクーポンはこちらから。画面提示でOK。
筆者 | 年に100日取材旅行に行き、ランチ中心に100食を5年以上継続。 |
主な食歴 | 家系ラーメン(吉村家、厚木家、杉田家)、 新潟五大ラーメン(三条カレー、燕系背脂、濃厚味噌、新潟あっさり、長岡生姜醤油)、沼津家系、埼玉(こむぎ、ひのでや)、高崎ラーメン、ドイツ(無垢ツヴァイテ)、すみれ系(大島) |
□□内容を先にお伝えします!□□
【結論】家系ラーメン壱角家はまずい?

写真は、家系ラーメン・壱角家の味玉ラーメン(797円|店舗による)です。
とんこつがしっかり存在を主張し、スープは乳化タイプでまろやかにまとめ、醤油(または塩)にあっさり逃がすのが特徴です。麺も歯ごたえが強い独自のもので、悪いラーメンではありません。なぜ、壱角家の家系ラーメンは、まずいという評判があるのでしょうか?
- 家系として異端の、壱系のラーメンである。特徴は、乳化させたクリーミーなスープとうずらの卵。
- 壱系のなかでも、企業形(資本系)で、味の面では上位とは言えない。
- 麺が、太い縮れ麺のゴワ系で、際立った特徴があり、好みがはっきり分かれる。ゴワ系が苦手なら、100%合わない。
- セントラルキッチン製造だが、お店・スタッフ・時間帯で味にブレがある。当たりハズレが大きい。
この4点が大きいでしょう。

壱角家の最大の特徴は、乳化された白いスープ+ゴワ系の麺です。スープは、セントラルキッチン(中央工場)で製造し、運んでいると思われますが、お店・スタッフ・時間帯差があるのが実情です。
壱角家のスタッフは、経験を積んだ調理人ではなく、若手や外国人も含むスタッフです。麺を茹でるのには、1人前のザル(=テボ)を使い、個別のデジタルタイマーで測っていますが、ゆで過ぎの場合があります。これは、同時に複数仕上げた場合の、湯切りの手際に関係があるのかも知れません。
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壱角家と家系ラーメン総本山・吉村家のちがい

写真は家系の総本山、吉村家のチャーシューメン(+味玉、840円)です。スープは、とんこつ+鶏がらに、醤油ダレを加えたもので、乳化はさせません。また、麺は固くなく、ちょうどの歯ごたえです。また、大変な人気店で、ロット制(定数入れ替え制)で常に満席のため効率が良く、チャーシューや素材にお金をかけることができています。
スープ | 麺 | チャーシュー | 味の安定性 | テーブル席 | アクセス | |
---|---|---|---|---|---|---|
壱角家 | 乳化タイプ|〇まずまず | 〇個性的な太い縮れ麺のゴワ系 | ××かなり悪い | △ | 〇あり | 〇各地駅前 |
吉村家 | 家系総本山|◎超ハイレベル | ◎バランスの良い最高峰の麺 | 〇 | 〇 | ×なし | ×横浜のみ |
チェーン店の壱角家と、家系総本山の吉村屋には上のような違いがあります。
経営の仕組みが全く異なる
吉村家は、スープも麺もチャーシューも圧倒的で、スタッフは熟練ばかり。これは、①敷地が狭くて済むカウンターのみ、②常に満席、③ロット制(10名ずつ入店)で効率が良く、④ほぼワンメニューという点が背景にあります。経営効率の良さを、材料費と人件費にぶち込んでいるのです。

口コミ(平岡本部長さん) |
見た目こういう感じで家賃が高い壱角家と、個人の人気店は、土俵もターゲット違うわけやから、むしろ、比較する方がおかしいでっしゃろ? 何年もラーメン食べてたら、その辺のことにも気づかなきゃ、あんたも逆におかしいで。 |
壱角家の店舗は、家賃の高い駅の近くが多く、テーブル席を設置し、カウンターにもゆとりがあります。メニューの選択肢も多く、営業時間も長くて便利です。
その分、チャーシューの質を落とし、セントラルキッチンで調理したスープを運び、店舗に職人を置かずに人件費を下げ、埋め合わせているのです。
- 不便な場所、カウンターのみでも良い家系ラーメンが食べたい … 吉村屋や直系店舗が良い
- 便利な場所、ゆったりとした場所で、とりあえず家系ラーメンであればよい … 壱角家で良い
(注)壱角家は、グループならテーブル席を利用できる。テーブル席の有無は、こちら(店舗リスト)で分かるようになっている。
壱角家と本場の壱系ラーメンとのちがい

壱系(=クリーミー系)の壱六家から独立し、創業当時の味を追求しているらっち家を訪ねました(現在の壱六家は、ややクリーミー度は落としています)。らっち家は、バスでしか行けない場所で、お店も古く、材料にお金をかける気が満々です。
- らっち家(壱系) … 不便な場所、古い建物、カウンターのみ。浮いたお金は人件費と材料費につぎ込む。
- 壱角家 … 便利な場所、リフォーム、テーブル席設置でコスト高。店員はアルバイトが多く材料費は下がる。

らっち家(壱系)のラーメン(690円)です。ビジュアルは壱角家とそっくりですが、とんこつの深みがあり、油や甘さが自然な完成度の高いスープです。麺は、少し硬めですが、ゴワ系ではなく、バランスが良いです。
スープ | 麺 | チャーシュー | 味の安定性 | テーブル席 | アクセス | |
---|---|---|---|---|---|---|
壱角家 | 乳化タイプ|〇まずまず | 〇個性的な太い縮れ麺のゴワ系 | ××かなり悪い | △ | 〇あり | 〇各地駅前 |
らっち家 | 乳化タイプ|◎深く自然 | ◎硬めだが、万人受けする麺 | △やや薄め | ○ | ×なし | ××本店はバス利用 |
厨房を見せているかもポイント

ラーメン屋さんは厨房を見せているかもポイント。お店で手作りのらっち家はもちろんフルオープン。壱角家は、必ず厨房が見えにくい設計になっています。
壱角家のメニューとおすすめ

壱角家のメニューは、店舗によって価格等多少異なります。いずれも、醤油と塩があり、醤油がデフォルトかつおすすめ。大盛は102円増しです。
- 【お店側おすすめ】MAXラーメン 945円
- 【筆者おすすめ】 ラーメン 695円
- 【筆者おすすめ】味玉ラーメン 797円
- ねぎチャーシュー麺 1102円
- ねぎラーメン 852円
- チャーシュー麺 945円
- 黒家系ラーメン 797円
- 赤家系ラーメン 797円
- ベジタブル家系 630円(麺なし)
ラーメン+ほうれん草トッピング(795円)

お店側のおすすめはMAXラーメンですが、壱角屋はチャーシューが薄くてまずく、論外とも言えるため、普通のラーメン(695円)がおすすめです。
強すぎるこってりが苦手な方は、ほうれん草のトッピング(+100円)も良いと思います。机上の刻み生姜を加えると、さらにバランスがよくなります。
味玉ラーメン(797円)

味玉ラーメン(797円)もおすすめ。
なお、お店や時間帯によっては、ご飯食べ放題のサービスがあります。お店のどこかに大きな電気釜がありセルフサービスですが、お店側が案内を忘れるケースがほとんどです。掲示に注意してください。
油そば、すためしも

油そば、すためしもあります。壱角家のメニューは、店舗によって価格等多少異なります。
- 油そば 695円
- 辛油そば 741円
- 明太子油そば 797円
- 温玉油そば 797円
- ねぎ油そば 852円
- チーズ油そば 815円
- 温玉チーズ油そば 917円
- チャーシュー増油そば 945円
- 博多とんこつラーメン 695円
株式会社イー・ダイニングは、平成26年に、東京チカラめし68店舗を有償で譲り受け、壱角家に衣替えしたため、壱角家でもすためしも提供しています。
- すた肉油そば 908円
- ミニすためしセット 308円
- すためし 630円
- チーズすためし 712円
- ねぎすためし 732円
壱角家は、スープをお店で愛情仕上げ?

壱角家では、朝から寸胴のみでスープを仕上げているとしています。また、某サイトでは以下のように持ち上げます。
特殊な機材は一切使わず寸胴と技術のみで仕上げるというスープは「お客様を喜ばせたい」というスタッフの気合と愛情を注入することで最高の味になるという。
しかし、どこをみてもお店で仕上げているとは書かれていません。壱角家では、長いお店では14時間の通し営業を行っています。またメニューも多種多様に渡り、お店でスープを仕込んでいるとは考えにくいです。
口コミ(平岡本部長さん) |
家系最高峰といわれる「壱角家」 こんな記事があるようやけど、さすがに家系最高峰という評価はないわ。誰がゆとんねんって話でっしゃろ? さすがに、吉村家と壱角家の味を比べたら、誰がどう見たって吉村家や。こういう記事は、個人ブログやなくて、会社形態の地域サイトが買いとるんやけど、まあ大人の事情でっしゃろ? 壱角家をほめ過ぎているサイトは、どこも企業サイトや。良いことは良い、悪いことは悪いと書くことが、お店やお客さんのためになる書き方とちゃいまっか? |
(筆者注)最高峰と書いた元記事は、家系最先端と書き換えられています。現在、元記事をコピーして最高峰と書いたサイトがいくつか残っています。 |
家系の個人店は、厨房を見せていることが多い

家系直系の杉田家では、巨大な寸胴を並べて使用しています。壱角家にも寸胴はありますが、サイズが小さく、セントラルキッチンのスープの温め直しに使用しているのではないかと思われます。
【西新宿本店】家系ラーメン壱角家の取材レポート

壱角家の西新宿本店です。本店とつきますので、チェーン全体の評価には欠かせないお店です。

壱角家の西新宿本店は、テーブルが7席前後、カウンターが15席。グループ客や多少の長居にも対応しています。
- スープは、工場(セントラルキッチン)と思われますが、しょっぱさが目立ちました。出荷日によって出来不出来があるのかもしれません。
- 麺は縮れタイプの太麺でゴワ系。ほかの支店と同じできばえで安定しています。
数回訪ねましたが、本店とつくだけあり、麺のゆで加減が安定しているように感じました。