ブラタモリ奈良・吉野編で、タモリさんが、秀吉や家康も見た吉野の桜を紹介します。このページでは、ブラタモリ奈良・吉野編の、内容、ロケ地、アクセスを分かりやすくご紹介します。
奈良県でブラタモリ | 内容 |
正倉院(#262) | 旅のお題「なぜ1300年もお宝を守れた?」を探ります。 |
吉野(#238) | 旅のお題「なぜ桜といえば吉野なのか」を探ります。 |
法隆寺(#161) | 法隆寺 〜なぜ法隆寺は1400年愛され続けるのか?〜 |
飛鳥(#162) | 1400年前、「日本」の名前が用いられる前の時代、国づくりの基礎が始まった場所です。 |
奈良(#10,#11) | 奈良発展の秘密は“段差”にあり。観光地・奈良はどう守られた? |
お花見の前に知っておきたい知識
- 日本の代表的な桜であるソメイヨシノの名前の由来は? 染井村(現在の豊島区)が関係あります。
- 桜の名前の由来は、「サ」から始まる人が座(クラ)ましますという言葉が由来という説も。「サ」から始まる神様の名前は?
- 豊臣秀吉が吉野で催した、そうそうたるお花見の会。変装が参加条件だったが、伊達政宗はどんな変装をした?
正解はすぐ下。
正解
- 日本の代表的な桜であるソメイヨシノの名前は、染井(豊島区駒込周辺)と吉野からなる。染井村が、吉野からやってきた桜の名所だったことによる。
- 桜の名前の由来は、「早苗(稲の神)」のサ、座(まします)のクラであり、神様が宿る特別な木という説がある。
- 山伏
奈良・吉野とは?|ブラタモリ奈良・吉野
吉野は、紀伊山地に位置する奈良県の町です。
ブラタモリは、山々とお寺が見える、花矢倉展望台からスタート(地図)。
アクセス 近鉄吉野駅を経て、千本口からロープウェイで3分。下車徒歩55分。(桜のシーズンには臨時バスあり)
吉野は、ひと目で千本見られるという、春の千本桜で有名。吉野山全体では3万本を数えます。桜の季節にはおよそ40万人が訪ねます。
日本の桜の代表格、ソメイヨシノの名前のもとにもなっています。染井村(現在の豊島区駒込周辺)で吉野の桜が多く見られたことが由来です。上野、嵐山、隅田川の桜は、吉野の桜を移植したものです。
ブラタモリでは、旅のお題「なぜ桜といえば吉野なのか」を探ります。
タモリさんは、花矢倉展望台から見えるお寺を訪ねます。
始まりは修験道!根本道場のご本尊と桜の関係とは|ブラタモリ奈良・吉野
花矢倉展望台から見えたのは、修験道の根本道場である金峯山寺です(地図)。
アクセス 近鉄吉野駅を経て、千本口からロープウェイで3分。下車徒歩9分。
根本道場とは、宗派の活動の中心となる寺院のこと。その宗派を開いた宗祖が建立した寺院が、根本道場とされることが多いようです。
例えば、天台宗の根本道場は、信長による焼き討ちでも知られる延暦寺(ブラタモリ比叡山)、真言宗なら東寺(ブラタモリ東寺)です。
森に包まれた金峯山寺では、今も山伏たちが、山そのものを感じながら、修行を続けています。
修験道は、日本古来の山岳信仰をベースに、仏教や神道、陰陽道などが合わさった宗教。役行者が開祖とされます。その実践者が「山伏」であり、忍者の原点でもあります(ブラタモリ伊賀忍者)。
金峯山寺のご本尊は、修験道の守護神である金剛蔵王権現。タモリさんは、前衛的、現代美術のようだと感じました。
修験道の開祖、役行者は、かつてヤマザクラの木を使って、蔵王権現を彫刻しました。桜の由来は、「早苗(稲の神)」のサ、座(まします)のクラであり、神様が宿る特別な木という説があります。修験道では、金剛蔵王権現は「桜」に象徴され、永く大切にされてきました。
平安時代に始まった、桜の苗木の献木は、江戸時代にとくに盛んになりました。人々の「祈り」が山を桜で埋め尽くしたと言えます。
露天風呂付き客室から絶景が見渡せる、吉野のなかでも高評価の宿。
カギは北斜面!山の地質と参詣道の向き…桜の名所は偶然が生んだ?|ブラタモリ奈良・吉野
ブラタモリは、金峯山寺から1キロ山を登った、滝桜と呼ばれる場所を訪ねます。(地図)
吉野山の桜は、古くから日本に自生する、ヤマザクラの数が日本一。ソメイヨシノは、品種改良されたものです。
なぜ、吉野山には、古来からの桜が根付くのでしょう?
タモリさんは、片岩(結晶片岩)の存在に気づきます。吉野山一帯には、片岩が幅広く存在しています。片岩は風化すると層が緩みすき間ができやすく、すき間に水が溜まり、岩のすき間に根を伸ばし植物が育ちます。
吉野山の桜は、多くが北向きの斜面にあります。日差しが弱く、水が保たれやすい北斜面に桜が植えられたのです。ヤマザクラは乾燥に弱く、乾燥しやすい吉野山の南側は向きませんでした。
吉野山の北斜面の桜は、金峯山寺の参拝者が、花見しながら登ることができ、桜と言えば吉野のイメージが定着しました。
門前町をブラブラ!ほら貝を発見したタモリさんが…?|ブラタモリ奈良・吉野
ブラタモリは、金峯山寺の門前町を訪ねます。
柿の葉寿司、吉野葛のお店などが見られます。
門前町の建物に特徴があるとは、どういうことでしょうか? タモリさんは、吉野葛のお店である吉野久助堂(地図)を見学します。
お店は平屋に見えますが、タモリさんは、裏側に回ります。石の階段を降りる、裏から見ると3階建て。
吉野の門前町の建物は、斜面に建てられ、表側と裏側で、通路に面した階数が異なります(表からは3階に入る)。これは、吉野建と呼ばれます。
タモリさんは、修験道の実践者である山伏の道具である、ほら貝(8万9千円)の演奏に挑戦し、見事に音が出ました。すぐに鳴らせる人は、珍しいと言われます。
花の下にて春死なん…吉野の桜を全国に広めた人物とは|ブラタモリ奈良・吉野
西行は、各地を回って修行するなか、吉野にも3年滞在しました。歌人としても名高い僧です。
吉野山 こぞのしほりの 道かへて まだ見ぬかたの 花を尋ねん
(訳)吉野山よ。昨年進んだしおりの道を変え、今度はまだ見ぬ花を訪ねよう。
[こぞ=昨年、尋ねん=「ん」は意志を表す]
このもとの 旅寝をすれば 吉野山 花のふすまを 着する春風
(訳)吉野山で花見の途中で眠っていると、春風がそっと花びらの布団をかけてくれる。
[このもと=木の下、ふすま=布団]
願わくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃
[望月=満月、2月15日(満月の日)はお釈迦様の命日]
西行は、この歌を詠んだ、翌年の2月16日に亡くなり、願いをかなえた形となりました。
現代の花見の先駆け?秀吉が開いた前代未聞の大イベント!|ブラタモリ奈良・吉野
ブラタモリは、吉水神社を訪ねます。かつては、金峯山寺の宿坊(吉水印)でした(地図)。
吉水神社は、後醍醐天皇が楠木正成(鎌倉~南北朝時代の武将)を祀るために創建されたと伝わります。本殿や書院は国宝。鎧や日本画、陶磁器など、数多くの文化財を所蔵しています。
一目千本と書かれた、展望所があり、今も昔も最もが人気あります。かつてここを訪ねたのは、天下人の地位を固めた、豊臣秀吉です。
豊臣秀吉は桃山時代の1594年、徳川家康や伊達政宗、前田利家始め、茶人・連歌師など総勢5千人で吉野を訪れ、花見を楽しみました。
吉水神社には、源義経(源頼朝の異母弟)や弁慶(源義経の部下)が滞在した間も残されています。また、創建者とも言われる後醍醐天皇の間(南朝皇居)も残ります。吉野は、南北朝時代の南朝にあたります。
源義経 鞍馬寺(京都)で僧として過ごした後、平泉の藤原秀衡に仕える。源平の戦いでは、一ノ谷の戦いや屋島の戦い(ブラタモリ高松)で勝利し、平氏を滅亡させる。その後、兄の頼朝と対立し、1189年に奥州で自ら命を絶った(ブラタモリ平泉)。
秀吉は、後醍醐天皇らと同じ場所を使うことで、権威を示したかったと考えられます。
秀吉の花見には、参加にあたり条件がありました。どのような条件だったのでしょうか?
古い絵図を見ると、仮装をした武将が目立ちます。
何と、仮装が、参加の条件だったのです。秀吉は鮮やかな服装の唐人、伊達政宗は吉野ゆかりの山伏の格好で参加をしていました。現在なら、仮装大会、コスプレ大集合といった、行事だったのです。
桜が見える一帯には、様々な出し物が催され、身分の上下なく楽しむという趣旨がありました。現在の花見の原点だったのかもしれません。
タモリさんは、吉野の桜を守る、3名の桜守を訪ねます。吉野の山桜の寿命は、70~100年と短め。それでも咲き続けているのは、新たな植樹を欠かさないからです。
植樹は多いと年間に50本。育つのには時間がかかりますが、丁寧に見守られています。
奈良県でブラタモリ | 内容 |
正倉院(#262) | 旅のお題「なぜ1300年もお宝を守れた?」を探ります。 |
吉野(#238) | 旅のお題「なぜ桜といえば吉野なのか」を探ります。 |
法隆寺(#161) | 法隆寺 〜なぜ法隆寺は1400年愛され続けるのか?〜 |
飛鳥(#162) | 1400年前、「日本」の名前が用いられる前の時代、国づくりの基礎が始まった場所です。 |
奈良(#10,#11) | 奈良発展の秘密は“段差”にあり。観光地・奈良はどう守られた? |
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😎過去回ロケ地 完全収録
ブラタモリが、長岡→燕・三条→新潟市を、信濃川なしには語れない地域としてまとめてくれそう!😎
— ブラタモリ (@buratamori2018) August 27, 2023
漏れる糸魚川、上越、村上などは北前船航路でカバー🚣♂️
信濃川、北前船で理解しやすく全県を売り出せば、まだまだ観光客は来そう!
動画は十日町市に信濃川が作った河岸段丘で、このエリアもカバー。 pic.twitter.com/pFJF4tlKW3
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