【ブラタモリ四万十川編 全ロケ地】タモリさん、沈下橋や蛇行、メランジュ、新幹線に出会う #154 155

とらべるじゃーな!
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NHK番組のブラタモリ四万十川編で、四万十川の歴史や地質・地形が紹介されました。このページでは、ブラタモリ四万十川編の全ルートを、写真やアクセスなどの情報とともに紹介します!

高知でブラタモリ内容
四万十川(#154 155)ブラタモリが、最後の清流、四万十川を上ります。沈下橋、蛇行、マーブル状の地層・メランジュが登場。
高知(#85)高知の町が龍馬を生んだ理由を、堀の痕跡や海岸にある山々から探ります。

四万十川の河口と屋形船

ブラタモリは、四万十川の下流からスタート。河口から400mの地点の左岸、海が見える場所です。テーマは、最後の清流に秘められた秘密とは?

高知県西部を流れる四万十川は、196kmの長さがある、四国一の川で、最後の清流と呼ばれます。清流だと思う河川を尋ねたアンケートでも、長良川、奥入瀬川、柿田川(静岡県)、黒部川を押さえ第1位。年に120万人の人が訪ねます。

なぜ最後の清流?
国土交通省が公表した水質が良好な河川

四万十川は、水質自体は全国122位(※)。なぜ最後の清流と呼ばれるのでしょうか? (国土交通省

1983年のNHK特集で、日本最後の清流と紹介されたことが大きいようです。四万十川は、もとは渡川という名前でした。四万十川が、正式名称になったのは、NHK特集の影響です。しかし、最後の清流と呼ばれるようになったのは、ほかにも理由があります。

ブラタモリは、河口24キロ地点を訪ねます。屋形船で四万十川の下流から、上流・源流をめざします。屋形船では食事をとることもできます。景色を見ると、手つかずの川と森。これも、最後の清流と呼ばれる一因です。

四万十川の生き物

ブラタモリは、トンビを見つけます。水面を見ると、漁の仕掛けがあります。網を引き上げると、上海ガニと同じ味がする、ツガニが入っていました。

水の中には、有名なアユのほか、ウナギ、テナガエビなど、200種類(※)もの魚類が育っています 。なぜ四万十川には、多様な生き物が育っているのでしょうか? (※国土交通省

その理由の1つが海水と淡水が混ざる、汽水域(ブラタモリ浜名湖編で紹介)が長いこと。プランクトンが多くいます。勾配が緩やかで移動しやすいことも、生き物が多い理由です。

四万十川には5つの漁協があり漁師が多く、火振り漁など、独自の漁も行われています。豊富な川の幸も、最後の清流のイメージにつながるかも知れません。

蛇行する四万十川

ブラタモリは、四万十川の蛇行に注目します。蛇行は、水深が深く流れが緩やかなふち、浅く日光が届く瀬の存在につながり、川の幸を生みました。

  • 縁 …魚が安全を確保できる
  • 瀬 …餌となるものが育つ

沈下橋

高瀬沈下橋

ブラタモリは、47ある沈下橋のうち高瀬沈下橋(地図)を訪ね、クルマで渡ります 。四万十川には、多くの沈下橋があります。沈下橋には、欄干らんかんがありません。なぜなのでしょうか?

岩間沈下橋

沈下橋は、増水のときに、流木や土砂が引っかからないようにするためです。

中半家橋

四万十川の名前の由来には多くの説がありますが、四万十の流れを集めたという説があります(1789年、宮崎八野右衛門の説)。実際のところ、四万十川には、319(※)もの支流があり、増水を起こしやすい環境にあります。 (※四万十市

半家沈下橋
岩間沈下橋

沈下橋の風景と、そこを渡る人々の姿も、最後の清流のイメージに、つながっています。

土佐昭和駅南の大蛇行とラフティング

ブラタモリは、河口80キロの地点を訪ねます。 タモリさんと林田アナウンサーは、ラフティングに挑戦します。山の上に鉄塔が見えます。

  • アクセス 土佐昭和駅の南の蛇行地点(地図

川にある岩は、流れによって磨かれつるつるしたものもあります。岩が水面すぐ下にある場所や、水しぶきの上がる急流があり、スリル満点です。先ほどと同じ鉄塔が見えます。川の蛇行が余りに大きく、ほぼ一周するような形状となっていたのです。ラフティングでは、40分かかる蛇行でした。

なぜ平坦地でないのに蛇行?

ブラタモリ浜名湖(天竜川)、ブラタモリ釧路湿原で扱われたように、平坦地を流れる川は蛇行をくり返す性質があります。平坦地が少ないにもかかわらず、なぜ四万十川には蛇行が見られるのでしょうか?

これは、穿入蛇行せんにゅうだこうと呼び、山間部ならではのものです。緩やかに流れる川は蛇行を起こします。川を囲む山間部は隆起し、深い谷のようになります。ブラタモリでは、地面に見立てた緑色の粘土に、川に見立てた青いS字フックを押し込むモデルで説明されました。

平野部の河川で洪水のたびごとに流路の位置を変え得るような状態にある場合の蛇行を自由蛇行と言い、それに対して、山地内などで蛇行した河川が深い河谷を作っている場合を穿入蛇行と呼ぶ。穿入蛇行は、かつて平野上を自由蛇行していた河川が浸食基準面の低下によって下刻かこくするようになったため生じたと解される場合が多い。四万十川や大井川の中流などのような山地や丘陵地などに発達する。

国土交通省 (注)下刻とは、河流が川底の幅を広げるのではなく、川底を低下させる働き。 下方浸食。

この穿入蛇行は、四万十川に住まう人にとって重要です。どのような点が、重要なのでしょうか?

土佐昭和の集落

ブラタモリは、土佐昭和の集落を訪ねます(地図の十和隣保館から昭和大橋にかけて) 。深い谷のなかに平地が広がっている不思議な地形です。水田の高さは、川から20mもあります! どのようにできたのでしょうか?

これは、数万年前の四万十川の蛇行の跡なのです。Ω型の蛇行の_の部分がつながり、蛇行の部分が三日月湖が残り、土地が隆起しが平地が残ったものです。

高度があり、洪水にも強い、川の跡の平地は、水田として活用されています。このことで、山と川に占められた四万十の地形のなかで、稲作による食料の確保が可能になったのです。

集落には残丘が見られます。1万年単位の川の流れと、民家で営まれる100年単位の人々の生活の対比に、タモリさんは感銘を覚えます。

残丘ざんきゅうは、準平原の中に存在する孤立した丘のことを指す。 一般に、そこだけが周囲よりも岩盤が硬いために、断層運動や浸食によって、侵食から取り残されたものである。

ウィキペディアより

流域の水田や、沈下橋に見られるように、四万十川流域では、川の流れをそのまま生かし、人々が生きているのです。

隆起した場所

ブラタモリは、土佐昭和の集落の近くの、地層の露出を訪ねます。タモリさんがハンマーで硬さを確かめると、決して崩れない硬い砂岩と、崩れやすい泥岩が交互に堆積しています。これを互層と呼びます。

周辺を見ると、砂岩、泥岩以外のいろいろな岩が混ざっています(混在岩)。地図上に描ける規模の、混在岩からなるマーブル状の地層をメランジュ(メレンゲ・meringueの語源)と呼びます。

大陸のプレートに海洋のプレートが沈み込むときに、大陸プレートのふちに、海洋プレートの表層にあるもの(付加体)が削れて積み重なってできたものです。ブラタモリでは、1口大に切った、2つのバームクーヘンで説明しました。

四万十川の不思議な流れ方

ブラタモリは、河口から120キロの地点を訪ねます。四万十川は、源流から南へ向かいますが、1度大きくUターンし山に戻ってゆきます。なぜこのように変則的に流れているのでしょうか?

ブラタモリは、四国を走る新幹線型の車両に遭遇します。2014年にディーゼルカーを改装した予土線の車両で、鉄道ホビートレインと呼ばれています。

新幹線型の車両と出会ったあと、変則的な川の流れの研究に戻ります。

川がUターンした地点には、海底プレートの付加体によって山や谷が連続してでき、しわのような地形が形成されています。四万十川はそのしわに沿って流れを誘導されています。

また、硬い砂岩と、崩れやすい泥岩が混在していますが、泥岩を選びつつ、行き詰まったときには砂岩のなかを流れています。このような制約が、大きなUターンを生んだのです。

四万十川の源流

ブラタモリは、四万十川上流の最後の集落を訪ねます。四万十川の流れは、小川のようです。四万十川の源流は、河口から196キロ。集落から見える不入山いらずやまにあります(地図)。

入不山には、石灰岩が見つかります。石灰岩といえば、ブラタモリ秩父で扱われました。四万十川と秩父に、つながりがあるのでしょうか?

四万十川の源流は、秩父帯と呼ばれ、南洋からやってきた、海洋プレートの付加物として石灰岩が多く見られるのです。秩父と四万十の源流がつながっていたのです。

  • 四万十帯 …四万十川の大部分。おもに泥岩と砂岩からなる。
  • 秩父帯 …石灰岩が見られる。

四万十川には、ダムがないため、土砂が流れ出たり、魚のそ上を妨げたりしません。そのことで、源流から下流まで、清流が保たれているのです。

高知でブラタモリ内容
四万十川(#154 155)ブラタモリが、最後の清流、四万十川を上ります。沈下橋、蛇行、マーブル状の地層・メランジュが登場。
高知(#85)高知の町が龍馬を生んだ理由を、堀の痕跡や海岸にある山々から探ります。

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